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ウクライナプーチン「欧米が攻撃姿勢なら軍事的対応」 ウクライナめぐり対立深刻化
ロシアのプーチン大統領は21日、西側諸国は冷戦の結果を誤って評価しているとし、欧州における緊張の高まりの責任は西側諸国にあるとの考えを示した。12月21日、モスクワで撮影(2021年 ロイター/ Sputnik/Mikhail Tereshchenko/Pool via REUTERS)
ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナを巡る米国などとの対立について、ロシア側に引き下がる余地はなく、欧米が攻撃的な姿勢を改めなければ厳しい対抗策を迫られると述べた。
軍関係者に対し、ロシアの面前にあるウクライナで米国が行動しているとし、「ここから引き下がる場所はないと理解すべきだ。われわれが黙って見ているとでも思っているのか」と語った。
その上で、「西側諸国が攻撃的な路線を継続すれば、われわれは適切な軍事的・技術的対応策を取り、非友好的な行動には厳しく対応するだろう」と強調した。
ロシアは国境付近に配置している数万人規模の部隊を来月にもウクライナに侵攻させるのではないかと懸念されている。欧米とウクライナとの関係強化によりウクライナ領内に北大西洋条約機構(NATO)のミサイルが配備される可能性があるとして、ロシアはNATOが東方に拡大しない保証が必要だと主張している。
またプーチン氏は、西側諸国が冷戦の結果を誤って評価しているとし、欧州における緊張の高まりの責任は西側にあるとの考えを示した。
米国は冷戦での勝利を認識した後、陶酔感で判断が鈍り、政策の選択を誤ったと指摘。「NATOはなぜ拡大し、ミサイル防衛条約を破棄したのか。欧州で緊張が高まっていることの責任は西側にある」とし、ロシアは西側諸国のいかなる侵攻にも「適切に」対応すると述べた。
ただ、欧米との建設的な対話を望むとも発言。「ロシアは武力衝突を絶対に選ばない。そのような展開は望んでいない」と語った。
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