彭帥さん、告白文を書いたことを認め、「性的侵害」を否定:シンガポール紙に肉声と動画
記者は、CGTN(中国グローバル・テレビ・ネットワーク)がツイッターで公開した、彭帥からWTA(女子テニス協会)宛てに書いたとされる英語のメールが、本人が自身の意思で書いたものか否かを聞き出そうとしていたのだが、その質問を遮って彭帥は強い口調で以下のように述べている(文字起こしは筆者)。
──まず最初に、私が強調したい点は、非常に重要なんです。私は一度も、誰かが私に性的侵害をしたと言ったことはないし、書いたこともありません。この点は、何としても強調し明確にしなければなりません。それから、あのウェイボーに書いたことですが、あれは私個人のプライバシー問題で。あれは既に、きっとこれは、皆さんが多くの誤解をしていて、だから...、いかなる...、つまり...、こんな歪んだ...、こんな解釈など、存在しないのです(引用ここまで)。
話し言葉なので、主語述語がチグハグと行ったり来たりすることは誰でもあることとは言え、この言い回しは、11月2日のウェイボーに書かれた文章を想起させ、なおさらのこと、あの文章は間違いなく、彭帥自身が書いたものであることを確信させた。
加えて、彼女が「性的侵害」という言葉を口にした時の表情をご覧いただきたい。
中国語では「性侵」と表現し「シンチン」と発音するが、「2:26」のところで、この発音を聞き取ることができれば、彼女が言いにくそうにしながら、しかし言った瞬間に頬を赤らめたのが見て取れる。張高麗との関係は真実だったということだろう。
それが表情に顕われてしまいながら、彭帥は「あのウェイボーのメッセージは確かに自分が書いたが、性的侵害(性侵)を受けたとは書いてない」と言っているのである。
これはつまり、「同意の上」でのことで、「性的暴力ではない」と明言したことになる。
彭帥は張高麗を「愛していた」
11月23日のコラム<女子テニス選手と張高麗元副総理との真相―習近平にとって深刻な理由>に貼り付けた彭帥が書いたウェイボーのメッセージには、彭帥が張高麗を「愛していた」ことを証拠づける表現がいくつかある。
その中の一つを以下に示す。
──7年前のあなたへのあの感情が蘇(よみがえ)ることに怯え慌てふためきながら、私は同意したのです......そう、つまり、私たちは性関係を持ったのです。感情というものは複雑で、言葉で表現できないものですが、あの日から私はあなたへの愛を再び打ち開き、その後あなたと一緒に過ごした日々の中で、付き合うだけなら、あなたは本当にとっても、とっても良い人で、私に対してもとっても良くしてくれて、私たちは近代史から古代に至るまでおしゃべりしたり、あなたは私に万物の知識や経済学とか哲学なども話してくれて話が尽きませんでした。一緒にチェスをしたり、歌を歌ったり、卓球やビリヤードをしたり、特にテニスのことになると、私たちは永遠に、いつまでも楽しく過ごせると思ったし、性格だって、あんなに気が合うので、何でもうまくいくような気がしました(引用ここまで)。