ハチに襲われ飛び込んだ湖にピラニア... 男性が食われる
人間を襲うことはあまりないが…(写真はイメージです) Serge-Kazakov-iStock
<溺死だったのか、ピラニアによる攻撃のためか──死因は定かではない>
現地時間10月31日、ブラジル南部でハチから逃れるために湖に飛び込んだ男性がピラニアに襲われて死亡する事件が発生した。
ヤフーニュースによると、この30歳の男性は友人2人とミナスジェライス州ブラジランジア・デ・ミナスの湖で釣りをしていたところ、ハチに襲われ湖へ飛び込んだという。しかし、不運なことに湖には鋭い歯をもつピラニアが生息していた。友人2人はなんとか安全な場所まで泳いで辿り着いたものの、男性は逃げ切ることができなかった。
消防隊による捜索の結果、岸から少し離れたところで男性の遺体が発見された。男性の遺体は損傷が激しく、顔や体の一部が食いちぎられていたという。溺死だったのか、ピラニアに襲われたことによるものだったのか、死因は定かになっていない。
ピラニアが人間を襲うことはほとんどないが、襲われれば致命的な損傷に至ることもある。
2015年1月には6歳の少女がピラニアの被害に遭った。BBCによると、彼女はブラジルのモンテアレグレ付近のマイクル川で家族とカヌーに乗っていたが、その日は嵐だったためカヌーが転覆してしまった。家族は助かったが、少女は帰らぬ人となった。
家族は地元メディアに対して「船が転覆してすぐに溺れた」と語っており、ピラニアに食い付かれる前にすでに死亡していた可能性もある。
本来の生息地以外でも
ピラニアは主に南米のアマゾン川流域に生息しているが、他の地域でも発見されている。過去数十年の間にアメリカでも発見されているが、まだ個体群は維持されておらず定着していないという。
米カリフォルニア州魚類野生生物局は、ピラニアが本来の生息地以外に持ち込まれた際に懸念されることを次のように語っている。
「在来種を捕食するだけでなく、餌や生息地をめぐって在来種と競合したり、在来種の多様性を損ねる可能性がある」