最新記事

感染症対策

イギリス、メルクのコロナ飲み薬承認 世界初、感染抑制に期待

2021年11月5日(金)11時35分
米製薬大手メルクの新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」

英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は4日、米製薬大手メルクがリッジバック・バイオセラピューティクスと共同開発した新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」を承認した。提供写真(2021年 ロイター/Merck & Co Inc)

英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は4日、米製薬大手メルクがリッジバック・バイオセラピューティクスと共同開発した新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」を承認した。抗コロナ飲み薬の承認は世界初。英国ではこのところコロナ感染者が再び増加しており、冬に向けて、コロナ感染抑制を後押しすることが期待される。

高齢、もしくは肥満や心臓病などの持病といった重症化リスクのある軽度から中程度の症状を発症しているコロナ患者を対象に使用される。

MHRAは、新型コロナ検査で陽性が判明し、症状発症から5日以内にできる限り早く服用を開始することを奨励。1日2回、5日間の服用となる。

メルクは先月、モルヌピラビルについて、重症化の恐れがある患者の入院や死亡のリスクを約50%減らす効果があるとの中間臨床試験結果を公表した。

メルクは年内に1000万回分の治療に当たる量を生産する見通しで、2022年末までには少なくとも2000万回分まで拡大したい考え。

英政府は先月、48万回分を確保する契約を締結している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インフレ抑制法関連支出の凍結、EV支援策など対象 

ビジネス

中村審議委員、23日からの決定会合に電話会議で出席

ビジネス

SKハイニックス第4四半期営業利益、初のサムスン超

ワールド

韓国捜査当局、尹大統領を送検 内乱首謀や職権乱用で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵を「いとも簡単に」爆撃する残虐映像をウクライナが公開
  • 3
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ人の過半数はUSスチール問題を「全く知らない」
  • 4
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 5
    欧州だけでも「十分足りる」...トランプがウクライナ…
  • 6
    「バイデン...寝てる?」トランプ就任式で「スリーピ…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 9
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 10
    いま金の価格が上がり続ける不思議
  • 1
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 2
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 5
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 8
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 9
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 10
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 6
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 10
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中