ファイザーCEOの妻が「ワクチン合併症で死亡」という偽ニュース騒動
Pfizer CEO's Wife Died Of COVID-19 Vaccine Complications?
ファイザーのブーラCEO(21年4月) John Thys /Pool via REUTERS
<ワクチンへの懐疑論に乗じる形で、ファイザーを貶めようとするようなフェイクニュースが拡散され、騒動を巻き起こした>
11月10日、Conservative Beaverというウェブサイトのブログ投稿が大きな注目を集めた。米製薬大手ファイザーのCEOであるアルバート・ブーラの妻ミリアムが、同社のワクチン接種後に合併症で緊急治療室に搬送され、死亡したという内容だった。
また投稿では、ミリアムは新型コロナワクチンに懐疑的であり、当初はワクチン接種を拒否していたとも書かれていた。「インタビューでブーラは、夫の仕事には『誇りを持っている』としたが、彼女は最初はワクチン接種を拒否しており、『まだ自分の番ではない』と語った」と、投稿にはある。
ファイザーはフェイクニュースを非難
この「フェイクニュース」を、ファイザーの広報担当者は完全に否定している。同社によればCEOの妻は元気であり、ワクチンの信頼を損なおうとするこうした取り組みを非難。この主張は「ごみ」だとした。
ファクトチェック用ウェブサイトNewscheckerへのメールで、同社の代表者は「ジャーナリストを装った人が我々のCEOとその家族について、そうしたとんでもない嘘を広めようとするのは、まったく受け入れがたい」としている。
またブーラCEOも、11日に開催されたイベントの会場で妻と共に撮影した写真をツイッターに投稿し、10日に妻はワクチン接種で死亡していないという事実を証明した。
Conservative Beaverは噂レベルの情報やフェイクニュースを拡散することでアクセスを稼ごうとする姿勢で悪名高く、今月上旬にはブーラCEOが詐欺罪で逮捕されたとのフェイクニュースを流したばかりだった。