韓国の次期大統領選有力候補は、いずれも人気も実績もなく「最初から失格」?
李在明知事は好感34%に対して非好感は58%
韓国の大統領は、経験や実績ではなく、人気で選ばれる傾向がある。民主化で直接選挙制が導入された1987年以降の7人の大統領のうち、閣僚経験者は金大中政権下で7か月のみ海洋水産相を努めた盧武鉉元大統領ただ1人で、朴槿恵前大統領は朴正煕政権後半の事実上のファーストレディで、文在寅現大統領も盧武鉉政権時に大統領府に勤務したが閣僚経験は一度もない。
事実上は人気投票だが、世論調査会社韓国ギャラップが10月8日に発表したアンケート調査によると次期大統領の選好度は李在明知事が25%、尹錫悦前検事総長が20%にとどまっている一方、保留または他の候補者を望む回答が31%で最も多かった。
ギャラップはまた、民主党が李在明知事を公認候補に選出する前の9月中旬、有力候補の好感度と非好感度を調査した。李在明知事は好感34%に対して非好感は58%、李洛淵前代表は好感25%で非好感は60%、国民の力の尹錫悦前総長は好感30%、非好感60%、洪準杓議員は好感28%、非好感64%といずれも非好感が好感を大きく上回っていた。
前回の大統領選(17年5月9日)を3か月後に控えた同年2月の調査では、文在寅候補は好感47%に対し非好感46%で、有力対抗馬だった安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事は好感54%、非好感37%だった。
次期大統領選の有力候補者、実績や経験もなければ人気もない
12年の大統領選挙は朴槿恵と文在寅の一騎討ちとなり、51.6%を獲得した朴槿恵が当選した。朴槿恵は民主化以降、ただ1人過半数を獲得した大統領で、盧武鉉が48.9%、李明博が48.7%で続いている。15人の候補者が乱立した前回の大統領選は文在寅が41.08%を獲得した。
選挙まで半年を切ったいま、好感度が30%に満たない次期大統領選の有力候補者は、いずれも実績や経験もなければ人気もなく、中央日報は「最初から失格」と論じている。