衆議院解散、総選挙へ 主要政党の公約一覧まとめ
19日公示、31日投開票予定の第49回衆院選に向けた経済政策の公約として、与党・自民党は企業の賃上げを掲げ、公明党は新たなGoToキャンペーンを推進して観光業をコロナからの復興の原動力に据える。写真は都内で2016年7月撮影(2021年 ロイター/Toru Hanai)
19日公示、31日投開票予定の第49回衆院選に向けた経済政策の公約として、与党・自民党は企業の賃上げを掲げ、公明党は新たなGoToキャンペーンを推進して観光業をコロナからの復興の原動力に据える。一方、野党の立憲民主党は富裕層や大企業への優遇税制の見直し、日本共産党は最低賃金の引き上げ、国民民主党は「積極財政」、日本維新の会は成長重視の財政再建を訴える。
主要政党の主な公約は以下の通り。
コロナ対策
自民党
人流抑制や医療提供体制へ法改正。地域・業種を限定しない規模に応じた企業支援。無料PCR検査所設置。
公明党
PCR検査大幅拡充。国産ワクチン・治療薬の開発・実用化。
立憲民主党
30兆円補正予算編成。誰でもすぐ受けられるPCR検査体制確立。低所得者への年額12万円現金給付。
日本共産党
年収1000万円程度未満も対象に減収者1人10万円給付金。
国民民主党
50兆円規模の緊急経済対策。一律10万円の現金再給付、低所得者には20万円。
日本維新の会
医療提供体制の再編推進。国産ワクチンや治療薬の研究開発・生産体制など強化。
憲法改正
自民党
改憲は自衛隊明記、緊急事態対応、合区の解消、教育充実など4項目。早期の憲法改正目指す。
公明党
憲法制定時に想定されていない事態には「加憲」で対応。
立憲民主党
コロナ禍では優先せず
日本共産党
憲法9条改憲のたくらみに終止符をうつ。
国民民主党
護憲と改憲の二元論に停滞せず幅広い国民と対話。総理の解散権の制限、臨時国会の召集期限の明文化、憲法裁判所の設置などの工夫も。
日本維新の会
教育無償化、道州制、憲法裁判所。憲法9条は平和主義・戦争放棄を堅持したうえで正面から改正議論。
消費税
自民党
(現状維持)
公明党
(言及なし)
立憲民主党
コロナ禍が収束した時点を見据え5%への時限的な消費税減税。
日本共産党
5%へ引き下げ。
国民民主党
コロナ禍が収束し経済回復するまで5%に引き下げ。コロナ収束まで事業者の消費税納税免除も。
日本維新の会
2年目安に期間を限定した消費税 5%への引き下げ。
経済・財政政策
自民党
金融緩和・財政出動・成長戦略を総動員。賃上げに積極的企業への税制支援。企業業績の四半期開示見直し。賃上げ企業への税制支援や下請け取引の監督強化。看護師など所得向上に向け公的価格見直し。財政の単年度主義見直し。
公明党
18歳以下に10万円給付。新GoToキャンペーン実施。マイナンバーカード普及のためキャッシュレス決裁で使える3万円のポイント付与。
立憲民主党
年収1000万円まで実質免除の時限的所得税減税。金融所得について将来の総合課税化を見据え国際標準まで強化。
日本共産党
最低賃金時給1500円へ引き上げ。中小企業予算を1兆円規模に増額。コンビニ本部の搾取システム見直し。米価暴落阻止のため国によるコメ緊急買い入れ。所得税・住民税最高税率引き上げ。
国民民主党
物価上昇率2%に達するまで積極財政と金融緩和継続。「高圧経済」で賃金デフレから脱却。「教育国債」創設、日銀保有国債の一部永久国債化などで財源多様化。
日本維新の会
積極的な財政出動・金融緩和。プライマリーバランスは現実的な目標期限を再設定。増税のみに頼らない成長重視の財政再建。