地元開催のCOP26までご欠席、でもエリザベス女王が引退できない理由
Queen Elizabeth Ⅱ Will Step Back if Her Health Becomes Detrimental to Monarcy--Biographer
「女王は、納得のいく形で公務を遂行できないと感じれば、そして自分が王位にとどまり続けることが王室にマイナスになると判断すれば、摂政法を発動させて、チャールズを摂政にし、自身は公務から退くだろう。それについては疑問の余地がない」
ジョブソンはこうも言う。「どんな形にせよ、王室がダメージを受けることは、女王の本意ではない。ただ、今はまだその時期ではない。これだけははっきり断言できる。在位70周年の祝賀行事は盛大に行われるだろう」
そうは言っても、これほど高齢の元首を戴いたことはイギリスの歴史でも前例がなく、今後どうなるかは「正直なところ私にも分からない」と、ジョブソンは打ち明けた。
女王は来年2月に在位70周年のプラチナジュビリーを迎えるが、祝賀行事のピークは6月で、週末の4日間にわたってパレードや競馬レース、パーティーなど華やかな祭典が催される予定だ。
女王のためのお祝いの行事が、女王の体に過度の負担を与えるないよう、王室スタッフは入念にスケジュールを調整する必要があると、専門家は指摘している。
公務が気力の支えに
「私は、短かろうと長かろうと全人生をあなた方への奉仕に捧げることを誓います」──これはエリザベスが1947年、南アフリカ訪問中に21歳の誕生日を迎えて、ケープタウンからラジオで英国民に送った、あまりにも有名なメッセージだ。
チャールズを摂政にすれば、女王の座にとどまっても、公務はできなくなる。
「彼女は体力が続く限り、公務をこなし続けると思う」と話すのは、ロイヤルファミリーについての著作を数々発表しているマジェスティー誌編集長のイングリッド・スーアードだ。「世界はまだチャールズとカミラを受け入れる準備ができていないと、女王はみており、自分が頑張らなければ、と思っているのではないか」
スーアードが懸念するのは、「公務から退いたとたん、気力体力共に一気に萎えてしまう」ことだ。「彼女はそれこそ生まれ落ちたときから今まで、厳格なルーティーンに縛られてきた。コロナ禍のさなかにはルーティーンがなくなり、非常にキツかったはず。一夜にしてどっと老け込んだかもしれない。彼女に引退を強いるのは、とても酷なことだと思う」