最新記事

災害

ニューヨーク、ニュージャージー州が非常事態宣言 記録的豪雨で少なくとも40人死亡

2021年9月3日(金)11時02分
豪雨に見舞われたニューヨーク市ブリックリン

米北東部は1日夜から2日未明にかけ突然の記録的豪雨に見舞われ、地下鉄の構内に雨水が流れ込んだり、道路を走行中の自動車が流されるなどの被害が出た。これまでに少なくとも40人の死亡が確認された。写真はニューヨーク州ママロネックで2日撮影(2021年 ロイター/Mike Segar)

米北東部は1日夜から2日未明にかけ突然の記録的豪雨に見舞われ、地下鉄の構内に雨水が流れ込んだり、道路を走行中の自動車が流されるなどの被害が出た。これまでに少なくとも40人の死亡が確認された。

8月29日に南部ルイジアナ州に上陸した大型ハリケーン「アイダ」はその後熱帯低気圧となり、北東部に150─200ミリの豪雨をもたらした。

ニューヨーク市では少なくとも12人が死亡。ニュージャージー州でも23人の死亡が確認されている。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、ニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、コネティカット州でこれまで少なくとも43人が死亡した。死者の数はハリケーンが襲ったルイジアナ州の9人を上回っている。

ニューヨークのマンハッタンでは1時間の降雨量が80.01ミリに達し、約2週間前に塗り替えられたばかりの記録を更新した。

ニューヨーク市のデブラシオ市長は1日夜、記録的な豪雨を受けて、非常事態宣言を発令。ニュージャージー州も同日夜、非常事態宣言を発令した。

交通機関の混乱も続いており、2日もニューヨーク市内の地下鉄の運行は「極めて限定」された。ニュージャージー州の鉄道も運行がほぼ停止されている。全米鉄道旅客公社(アムトラック)も2日、フィラデルフィア・ボストン間の終日運行停止を発表。ニューヨーク市とニューヨーク州オールバニを結ぶエンパイア・サービスも停止した。

ニュージャージー州のニューアーク・リバティー国際空港では、2日朝時点で約370便が欠航になった。ただ、2日午後には米ユナイテッド航空が同空港での運航を再開した。

米北東部4州では2日も約17万世帯で停電が続いている。バイデン大統領は2日、連邦政府が「必要なあらゆる支援を行う」と表明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・あなたは豪雨災害がなぜ起こるかを分かっていない 命を守るため「流域」を確認せよ
・中国・四川省で豪雨、住民2万1000人が避難 全土に警報
・洪水でクモ大量出現、世界で最も危険な殺人グモも:シドニー


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:トランプ関税でナイキなどスポーツ用品会社

ビジネス

中国自動車ショー、開催権巡り政府スポンサー対立 出

ビジネス

午後3時のドルは149円後半へ小幅高、米相互関税警

ワールド

米プリンストン大への政府助成金停止、反ユダヤ主義調
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 9
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 10
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中