それは言わないで...企業の裏側をネットでばらす従業員、止める術はなし?
Company “Secrets” Revealed on TikTok
PHOTO ILLUSTRATION BY YUKAKO NUMAZAWAーNEWSWEEK JAPAN, SOURCE ILLUSTRATION BY LOSW/ISTOCK
<TikTokで根強い人気を誇る「裏話系」コンテンツだが、従業員(と元従業員)からの暴露投稿は企業の悪夢と紙一重>
有名企業の従業員や元従業員が店の舞台裏や買い物のコツを紹介する動画は、動画投稿アプリTikTok(ティックトック)で人気が高い。ただし、有名になるためであれ、勤務先への復讐であれ、「バズる」従業員は企業にとって悪夢になりかねない。動画でイタい秘密を「暴露」された企業を紹介すると......。
■ホリスター
ファッションブランドのホリスターで働いていた@annaxjamesが自分の経験を語る動画は「ショップの裏話」の火付け役となり、100万回以上再生されている。例えば、バックヤードの従業員と店員兼モデルは明らかに違う「階層」で、後者は採用面接で容姿を1~10で評価されていたとか。
同社の広報部は、インクルーシビティー(包摂性)を高める努力をしてきたと釈明している。「annaが経験したことは、現在の私たちの姿ではないと確信しています」
■サブウェイ
サンドイッチチェーンの内部告発は胃にもたれそう。店舗で働いていたと思われる@Travis2officialは、ステーキの正体を明かしている。茶色いボロボロの塊を見た視聴者からは、「もうファストフードは食べられない」という嘆きも。
■マーシャルズ
大手ディスカウントショップ、マーシャルズのレジで働いていた@yungpepeeによれば、万引きに気付いても、基本的に店側は何もしない。法律上、従業員が介入すると店がリスクを負うからだというが、間違っても確かめてみようと思わないこと。万引きは犯罪だ。
■セフォラ
人気コスメショップで働いていたカイラ・ギャレゴは「セフォラ・ガールがメークを落とす」と題した動画で、店のサービスをフル活用する方法を紹介している。注目は、無料で化粧品を手に入れる裏ワザ。「誕生月でなくても、いつでも誕生日プレゼントをもらえるから、とにかく店員に聞いてみて」
■ターゲット
元従業員の@lizzymwongによると、ターゲットはウォルマートやアマゾンなどの競合に価格を合わせる。「カスタマーサービスにスマホの画面(で他店の値段)を見せれば、値札を変えてくれる」。この作戦は、アップルウォッチやiPhoneなどの製品で効果的らしい。
■コールズ
小売りチェーンのコールズで働いていた@atomictangoは、「イエス・ユー・キャン」と呼ばれるポリシーを紹介。客が元の価格から50%未満の割引を希望した場合、従業員は無条件で承諾する。「店長を呼んだり反論したりせずに、認めることになっていた」