タリバン政権のテロ復活抑止に関する米中攻防――中露が「テロを許さない」と威嚇する皮肉
電話会談で王毅は以下のように述べている。
●アフガニスタンの旧政権が戦わずして崩壊し、タリバンが勝利宣言をするなど、アフガニスタン情勢が劇的に変化している。国際世論はおしなべて、この結末にはロジック性と必然性があり、「軍事介入と強権政治は人心を得ることができず必ず最終的には失敗する」象徴であると認識している。
●新たな形勢の下で中国とロシアは戦略と共通認識を強化しなければならない。
一:アフガニスタンにおける中露の正当な利益を守り、随時意思疎通を行い、互いに助け合い、タリバンが責任を持つように促し、中露のスタッフと機関および企業の安全をしっかり保障させなければならない。
二:タリバンが穏健で安定した宗教政策を追求し、各方面と協力しながら包容力のある政治機構を組み立て、平和的で友好的な外交政策を追求し、特に近隣諸国との調和を図り、アフガニスタンの復興と発展を実現するように働きかけること。
三:アフガン新政権は、あらゆる国際テロ勢力と明確な一線を画し、「東トルキスタン・イスラム運動」を含むテロ勢力に打撃を与え、アフガンが再びテロ過激派勢力の集合地点にならないようにしなければならない。
これに対してラブロフは以下のように応じた。
●アフガニスタン情勢の変化は、世界情勢に複雑な影響を与えている。 タリバンはアフガン戦争の終結を宣言し、カブールの治安の維持を開始しており、各国の外交団の安全を保障したいという姿勢を見せている。
●ロシア側は、アフガニスタン情勢の進展について、中国側と常に協力し合いながら向き合い、共に対応したいと思っている。
8月16日、中国国連大使が「テロ活動絶対反対」と国連安保理で発言
さらに今度は中国の耿爽国連大使が、8月16日に開催された国連安保理緊急審議で以下のように発言している。関連部分を抽出して略記する。