最新記事

バスケットボール

男子バスケ米代表の連敗に対戦相手の悪ノリが止まらない

2021年7月14日(水)21時50分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
ケビン・デュラント

4連覇を目指す今回も敵なしかと思われたが(写真は前回の2016年リオ五輪で金メダルをくわえるケビン・デュラント) SHANNON STAPLETON-REUTERS

<「スター軍団」の敗戦で、ソーシャルメディアにはジョークとミームが吹き荒れる>

デイミアン・リラード、ブラッドリー・ビール、ジェイソン・テイタム、バム・アデバヨ、そしてケビン・デュラントらNBAのスター選手揃いの男子バスケットボール米国代表チーム(世界ランク1位)が国際親善試合でまさかの連敗を喫し、ソーシャルメディアで嘲笑の的となっている。

土曜日にネバダ州ラスベガスで行われたオリンピック前のエキシビションマッチで世界ランク22位のナイジェリアに87対90で敗れると、月曜日には同ランク3位のオーストラリアにも83対91で敗戦。ナイジェリアは、アメリカ代表に勝利した初めてのアフリカのチームとなった。

言うまでもなくアメリカはここまで3大会連続で金メダルを獲得しており、東京五輪でも優勝候補の大本命だ。期待の大きさは、オーストラリア戦後に選手たちに向けられたブーイングからも見て取れる。

グレッグ・ポポビッチ監督はESPNに対して、「前半と後半の出来は全く別物だった。試合が進むにつれて疲れてしまった」とオーストラリア戦を振り返る。

この衝撃的な展開に、ソーシャルメディア上ではアメリカの敗戦を揶揄する投稿が溢れている。

バースツールスポーツは、「アメリカ代表チームが本物のNBA選手とすべてを備えていながらナイジェリアに敗れたことは、この国のすべての人に恥をかかせた」としている。

何人かのツイッターユーザーは、デュラントが敗戦後にオーストラリア側に加わるのではないかという冗談も漏らした。(デュラントは過去にNBAで、当時所属していたチームのファンにとってもっとも望まれない因縁のチームへと移籍をしたことがある)

なかでも目立ったのは、大金星をあげた対戦相手による投稿だ。

ナイジェリアの男子バスケットボール代表の公式アカウントは、オーストラリアがアメリカに勝利すると「ようこそ」とメンションツイートを送った。

添付された動画は、(米大学バスケットボールの強豪)ノースカロライナ大学のロイ・ウィリアムズ前監督がライバルのデューク大学との試合に勝利した後、ロッカールームで選手たちと喜び合っている場面だ。

それに続くツイートには、「ツイッターは楽しむために作られた」のコメントとともに、にっこりと笑う少年のgif画像が添えられている。

ナイジェリアはその後、アルゼンチン(世界ランク4位)も撃破。フォロワーを増やし、味をしめたチームのツイッターアカウントはなおも饒舌だ。

一方、アメリカ代表も13日(日本時間14日)に行われたアルゼンチン戦でようやく勝利をおさめた。

波乱の幕開けとなったスター軍団だが、東京で威厳を取り戻すことができるのか。本大会では、試合はもちろんネットユーザーたちの反応にも注目したい。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

2月完全失業率は2.4%に改善、有効求人倍率1.2

ワールド

豪3月住宅価格は過去最高、4年ぶり利下げ受け=コア

ビジネス

アーム設計のデータセンター用CPU、年末にシェア5

ビジネス

米ブラックロックCEO、保護主義台頭に警鐘 「二極
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者が警鐘【最新研究】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 7
    3500年前の粘土板の「くさび形文字」を解読...「意外…
  • 8
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 9
    メーガン妃のパスタ料理が賛否両論...「イタリアのお…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 5
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中