豪3月住宅価格は過去最高、4年ぶり利下げ受け=コアロジック

不動産コンサルティング会社コアロジックが1日公表した3月の豪住宅価格は前月比0.4%上昇し、82万0331豪ドル(51万5332ドル)と過去最高を記録した。写真は、シドニー郊外の新築住宅群。2017年6月、オーストラリアのシドニー郊外で撮影(2025年 ロイター/Jason Reed)
[シドニー 1日 ロイター] - 不動産コンサルティング会社コアロジックが1日公表した3月の豪住宅価格は前月比0.4%上昇し、82万0331豪ドル(51万5332ドル)と過去最高を記録した。2月の4年ぶりとなる利下げを受け、購買意欲が高まった。
ホバートを除く全ての都市で住宅価格は上昇。シドニーでは0.3%上昇、メルボルンでは0.5%上昇した。
コアロジックの調査責任者、ティム・ローレス氏は「2月の利下げ後の心理改善が価格好転の最大の要因」とし、利下げが借入能力と住宅ローン返済能力のわずかな改善につながったと指摘した。
その上で、利下げサイクルは長引くと予想されるため、値ごろ感の制約に直面する中で、この好転が続くかどうかが注目されるとした。
オーストラリアの住宅市場は1年以上下落し続けていたが、旺盛な移民と限定された住宅供給によって予想よりも早く上昇に転じた。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日の理事会で政策金利を4.1%に据え置く見通し。
だがスワップ市場では、今年は5月以降にあと3回、3.35%まで政策金利が引き下げられる可能性が高いと予想されている。
コアロジックは、今年3回の利下げを考慮に入れても、金利はまだ制限的だと指摘。住宅ローンの返済可能性がより大幅に改善するまでは住宅市場が重要な成長トレンドに移行するとは考えにくいとした一方、政府による生活費軽減策、所得の伸び、労働市場の堅調さが住宅価格を下支えしているとの見方を示した。