自分を責めるのをやめたら人生が変わった...太めのヒロインを演じた女性の告白
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アニーを演じたブライアント DIA DIPASUPIL/GETTY IMAGES
<考え方を変えれば人生も変わる。コメディ『Shrill』で明るい主人公を演じて共感を呼んだコメディエンヌ>
コメディエンヌのエイディ・ブライアントは超多忙。お笑い番組『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』にレギュラー出演するほか、動画配信サイトHuluのコメディー『Shrill』で制作・主演も務めている(5月7日から最終シーズン配信中)。
原作は作家でコメディエンヌのリンディ・ウエストの自伝。太めのヒロイン、アニーが体形に関係なく人間的に成長しようとするように、ブライアントも自分を恥じるのをやめたそうだ。
SNLにも前向きな変化を感じるという。「初出演の頃は女性が男性を演じることはあまりなかった。でも今は自由。雰囲気をつかんで演じられる人間が演じる」。彼女が演じるテッド・クルーズを見れば納得だ。本誌H・アラン・スコットがブライアントに話を聞いた。
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──『Shrill』最終シーズンの見どころは?
変わることがテーマ。リンディも私も「私って駄目。自分の何もかもが嫌い」というところから出発したと思う。最終シーズンでアニーの状況はよくなると思う。ボーイフレンドのライアン(ルカ・ジョーンズ)とついに別れて、「何かにつけて自分を卑下したり嫌ったり、もっと頑張らなくちゃと自分を責めたりしなくてもいいじゃない」って思えるようになる。
──アニーに共感する?
とっても。特に1990年代から2000年代前半は、「いいもの」の範囲がひどく狭かった。白人とかストレートとか。
自分の考え方を変える方法はあると思う。「私はそうは思わない、そんなに狭い枠に収まらなくていい」って。文化を変えるには時間がかかるけど、何が大切かは自分で決められる。もううんざり、考え方を変えようって。そう決心すれば仕事、家庭、愛、友情、全てに影響する。
私自身、大学時代「彼女たち自分を嫌ってなくてかっこいい。私もああなりたい。やってみようか」って。そうしたら(シカゴのコメディー劇団の)セカンド・シティに採用されて、夫と出会って、パッと明かりがついた感じだった。
──多様性のある番組なのもいい。
みんなの世界を見たままに表現したかった。枠にはめたくなかった。キャストの多くが私たちの知人で超有能なコメディアン。ニューヨーク時代から知っているか、シカゴで知り合ったコメディアンも多い。だから配役は自然に決まった。それもあって、多様な人が集まって1つのコメディーのコミュニティーをつくってる感じがするんだと思う。