最新記事

コメディー

自分を責めるのをやめたら人生が変わった...太めのヒロインを演じた女性の告白

Authentically Inclusive

2021年6月8日(火)17時56分
H・アラン・スコット
コメディエンヌのエイディ・ブライアント

アニーを演じたブライアント DIA DIPASUPIL/GETTY IMAGES

<考え方を変えれば人生も変わる。コメディ『Shrill』で明るい主人公を演じて共感を呼んだコメディエンヌ>

コメディエンヌのエイディ・ブライアントは超多忙。お笑い番組『サタデー・ナイト・ライブ(SNL)』にレギュラー出演するほか、動画配信サイトHuluのコメディー『Shrill』で制作・主演も務めている(5月7日から最終シーズン配信中)。

原作は作家でコメディエンヌのリンディ・ウエストの自伝。太めのヒロイン、アニーが体形に関係なく人間的に成長しようとするように、ブライアントも自分を恥じるのをやめたそうだ。

SNLにも前向きな変化を感じるという。「初出演の頃は女性が男性を演じることはあまりなかった。でも今は自由。雰囲気をつかんで演じられる人間が演じる」。彼女が演じるテッド・クルーズを見れば納得だ。本誌H・アラン・スコットがブライアントに話を聞いた。

◇ ◇ ◇

──『Shrill』最終シーズンの見どころは?

変わることがテーマ。リンディも私も「私って駄目。自分の何もかもが嫌い」というところから出発したと思う。最終シーズンでアニーの状況はよくなると思う。ボーイフレンドのライアン(ルカ・ジョーンズ)とついに別れて、「何かにつけて自分を卑下したり嫌ったり、もっと頑張らなくちゃと自分を責めたりしなくてもいいじゃない」って思えるようになる。

──アニーに共感する?

とっても。特に1990年代から2000年代前半は、「いいもの」の範囲がひどく狭かった。白人とかストレートとか。

自分の考え方を変える方法はあると思う。「私はそうは思わない、そんなに狭い枠に収まらなくていい」って。文化を変えるには時間がかかるけど、何が大切かは自分で決められる。もううんざり、考え方を変えようって。そう決心すれば仕事、家庭、愛、友情、全てに影響する。

私自身、大学時代「彼女たち自分を嫌ってなくてかっこいい。私もああなりたい。やってみようか」って。そうしたら(シカゴのコメディー劇団の)セカンド・シティに採用されて、夫と出会って、パッと明かりがついた感じだった。

──多様性のある番組なのもいい。

みんなの世界を見たままに表現したかった。枠にはめたくなかった。キャストの多くが私たちの知人で超有能なコメディアン。ニューヨーク時代から知っているか、シカゴで知り合ったコメディアンも多い。だから配役は自然に決まった。それもあって、多様な人が集まって1つのコメディーのコミュニティーをつくってる感じがするんだと思う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=まちまち、好業績に期待 利回り上昇は

ビジネス

フォード、第2四半期利益が予想上回る ハイブリッド

ビジネス

NY外為市場=ドル一時155円台前半、介入の兆候を

ワールド

英独首脳、自走砲の共同開発で合意 ウクライナ支援に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 7

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 8

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中