最新記事

事故

米フロリダ州で12階建て集合住宅が崩壊 1人死亡、99人行方不明

2021年6月25日(金)08時14分
救出作業が続けられるフロリダ州マイアミ市近郊の「チャンプレイン・タワーズ・サウス」崩壊現場

米南部フロリダ州マイアミ市近郊のサーフサイドで、12階建ての集合住宅の一部が崩壊し、これまでに1人の死亡が確認された。少なくとも99人の行方がわかっておらず、救急当局が懸命の捜索活動を進めている。写真は同日、救出作業が続けられる崩壊現場(2021年 ロイター)

米南部フロリダ州マイアミ市近郊のサーフサイドで、24日未明に12階建ての集合住宅の一部が崩壊し、これまでに1人の死亡が確認された。100人近くの行方が分かっておらず、救急当局が懸命の捜索活動を進めている。

一部が崩壊したのは1981年に建設された「チャンプレイン・タワーズ・サウス」。130超の住居のうち、約80が入居されているが、崩壊した現地時間午前1時半の時点で何人が建物内にいたかは不明。

マイアミ・デイド郡のコミッショナー、サリー・ヘイマン氏はCNNの電話取材に対し、気候が温暖なフリロダ州に一時的に滞在する「スノーバード」と呼ばれる人達もこの建物に居住しているとし、居住していたと「推定される」51人と連絡が取れていないと述べた。

その後、同郡のフレディー・ラミレス警察署長は記者団に対し、99人の安否が不明だと述べ、当初行方不明だった53人の安否は確認されたとしたが、後者について全員無事かどうかには言及しなかった。

また、現在も捜索・救助活動が続いており、死傷者や行方不明者の数は変動する可能性があると説明した。

救急当局は現場からこれまでに35人を救助。このうち2人はがれきの中から救出された。午後に現地入りしたフロリダ州のデサンティス知事は「われわれは皆、早朝に目を覚まし、悲劇的な光景を目の当たりにした」と述べ、さらなる生存者の確認に期待を示した。

パラグアイ外務省の声明によると、安否不明者の中にはパラグアイ大統領夫人の姉妹、その夫と子供3人を含む少なくとも6人のパラグアイ人が含まれている。

サーフサイドのコミッショナー、チャールズ・ケスル氏によると、崩壊した集合住宅では、再認証手続きのためや、隣接地で建物の建設が行われていることから最近さまざまな検査が行われていた。

また、サーフサイドのチャールズ・バーケット市長によると、同住宅では、屋根の修復作業が進められていたが、これが崩壊の原因である可能性は示されていないという。

救出された住民によると、屋根の作業は1カ月以上前から続けられていた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、FDA長官に外科医マカリー氏指名 過剰

ワールド

トランプ氏、安保副補佐官に元北朝鮮担当ウォン氏を起

ワールド

トランプ氏、ウクライナ戦争終結へ特使検討、グレネル

ビジネス

米財務長官にベッセント氏、不透明感払拭で国債回復に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでいない」の証言...「不都合な真実」見てしまった軍人の運命
  • 4
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 5
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 6
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    プーチンはもう2週間行方不明!? クレムリン公式「動…
  • 9
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 10
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 5
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 9
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 10
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中