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米メルク、10億ドル投じデラウェア州に新工場建設へ 国内生産拡大

2025年04月30日(水)12時19分

 4月29日、米製薬大手メルクは、米東部デラウェア州に10億ドルを投じて新工場を建設すると発表した。写真は、同社のロゴ。2018年7月、ニュージャージーで撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)

[29日 ロイター] - 米製薬大手メルクは29日、米東部デラウェア州に10億ドルを投じて新工場を建設すると発表した。トランプ大統領の関税措置に備えて国内生産を拡大することが狙い。

新工場では生物学的製剤と主力の抗がん剤「キイトルーダ」を生産する予定で、同薬を製造する初の国内自社工場になるという。

メルクは先週、キイトルーダが最も関税の影響を受けるとし、今年の国内在庫は十分あると述べた。またこれまでに実施された関税に伴う追加コストを2億ドルと推計した。

新施設の研究室は2028年までにフル稼働し、30年までに実験薬を生産できると見込んでいる。フルタイムの従業員少なくとも500人と、建設関連で約4000人の雇用を創出する見通し。

メルクは今年3月、米国での生産を強化するために10億ドルを投じて米南部ノースカロライナ州に建てた工場を開設した。

トランプ政権は米国の製薬会社に対し、医薬品の生産を国内に移管するよう圧力をかけている。輸入医薬品に関する調査を発表し、課税強化に向けた準備を整えた。

米同業のイーライ・リリーやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も最近、関税措置に対応するために国内生産拡大に向けた追加投資を発表している。

ロイター
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