バイデンは中国に金をもらって「気象兵器」の実験をした──Qアノン新説
Actress Cirsten Weldon Says China Paid Biden to Test 'Weather Warfare'
3月下旬にテキサスで発生した巨大砂嵐。これも気象兵器か?Shannon Tubb/via REUTERS
<この冬テキサス州を襲った大寒波は中国の気象兵器の仕業で、バイデンは実験の見返りに多額の金銭を受け取ったと主張>
中国はジョー・バイデン米大統領に「何十億ドル」もの金を払って、アメリカで「気象戦争」用の兵器の試験を実施するよう依頼した――Qアノン信奉者で元女優のキルステン・ウェルドンは主張する。この冬にテキサス州を襲った複数の激しい嵐は、この気象兵器によって引き起こされた疑いがあるという。
右翼監視サイトの「ライト・ウィング・ウォッチ」は4月3日、ウェルドンが自らの主張を繰り広げる動画を投稿。この中で彼女は、中国は気象兵器として「海に船舶用の燃料を貯蔵したり、極地上空の気流の渦(極渦)を破壊したり」したと述べた。
QAnon conspiracy theorist Cirsten Weldon claims that Biden was paid billions by China for letting them test out their "new weather weapons" on Texas, which were responsible for the devastating and deadly winter storm in February. pic.twitter.com/oQ5QibWufb
— Right Wing Watch (@RightWingWatch) April 2, 2021
「彼らが破壊した極渦がテキサス全域を襲い、大寒波をもたらした」とウェルドンは主張する。
彼女の言う大寒波とは、2月にテキサス州を襲った大雪と記録的な気温低下のことだ。この嵐の影響で送電網が壊れて大規模停電が発生し、400万世帯以上が電気も暖房器具も使えない状態となった。
ウェルドンはさらに、中国は普段は、気象兵器を使ってプエルトリコのアレシボ天文台から「ハリケーンを引き寄せて」いると主張。同天文台は現在、巨大望遠鏡が壊れて閉鎖されているため、エクアドルにある高周波活性オーロラ調査プログラム(HAARP)の施設から気象兵器を発射したと説明した。
HAARPの研究施設では、地球の上空およそ50キロのところにあり太陽エネルギーを吸収する「電離層」で、太陽放射線の観測を行っている。
たびたび過激な陰謀論を主張
「もちろんバイデンは(中国から)事前に何十億ドルもの金を受け取っているし、アメリカ国内での兵器使用を許可したことで、さらに多くの金を手にした」とウェルドンはつけ加えた。
ウェルドンは1991年に公開されたオリバー・ストーン監督の映画『ドアーズ』で「車の中の少女」役を演じた。1990年にはホラー映画『Sorority House Massacre III: Hard to Die』にも「工作員の恋人」役として出演している。殺人鬼が、下着店で棚卸しをしている若い女性5人をストーキングするという話だ。
彼女はその後モデルの仕事を始め、またヨーロッパとアジアの美を取り入れたインテリアデザイナーとしても活躍。その一方で、過激な陰謀論を支持する動画に定期的に登場している。
ウェルドンは過去には、ドナルド・トランプ大統領(当時)が50回以上、暗殺の標的になっていたことを示す機密情報を入手したと主張。トランプは複数のクローンがいるお陰で暗殺を免れたと言っていた。2020年7月には、ユタ州選出のミット・ロムニー上院議員(共和党)の妻が「児童ポルノ動画」をつくったとも主張した。