【ミャンマールポ】現地報道もデモも、国軍の「さじ加減」で消されている
An Ominous Silence
そしてその2つの可能性も残しつつ、今は国軍の敵対勢力である少数民族軍連合と連邦議会代表委員会(CRPH)が組んで軍事的衝突を起こし、他国が介入しやすい、介入するしかない状態をつくり出そうとしている。
行く末を見届けたい
ミャンマーの人々は直情的で純粋である。しかし感情だけに流されずしたたかだ。後進国だと侮る人も多いが、アジアで最先端を走っていた歴史もある。多様性に富み、そのせいもあってさまざまな思惑が複雑に絡み合う。
悲観的に捉える多くの人は民主化デモが徹底弾圧された1988年、そして2007年の繰り返しになると言っている。しかし歴史は同じところを回っているように見えてらせん階段のように上っていくと、過去の偉人は言う。ミャンマーの歴史は国民の半分以上を占める若い世代を中心に、確実に未来へ向かっていると信じる。苦難を乗り越え、さらなる発展を遂げるこの国の行く末を、1人の在住外国人として見届けたい。
(筆者はミャンマー在住日本人。身の安全のために匿名)
<本誌2021年5月4日/11日合併号掲載>
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら