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韓国政治

【分析】若い支持者を失い、「コンデ」扱いされ、2市長選に大敗した韓国与党

2021年4月12日(月)19時30分
ソホ・リー

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野党候補の呉世勲元ソウル市長(右から2人目)を20代男性も支持した LEE JAE-WON/AFLO

工業化と民主化を短期間で達成した韓国では、年齢層によって政治的主張が大きく異なる。年配の保守派とそれよりやや若いリベラル派には、どちらも20~30代の若い層を叱ったり説教したりする傾向がある。

彼らの目には、韓国の若い世代は楽をしているように映る。苦労して外貨を稼がなければならないわけでも、逮捕や死の危険を冒して路上で民主化を訴えるわけでもないからだ。苦境を訴える若者が韓国を「ヘル朝鮮」などと表現すると、年配の韓国人は根拠のない泣き言と見なしがちだ。

逆に若い世代は、中年層が支持する現政権の偽善を指摘する。彼らはもう、文が約束した機会均等、正義、公正なプロセスが現政権下で実現できるとは思っていない。

2大政党はいずれも、過去のように「若者世代は自分たちのものだ」と主張することはできない。大統領選まであと1年、韓国の政党は厄介な宿題を抱え込んだ。

From thediplomat.com

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