女子中学生がバスの扉に足を挟まれ、30秒間も道路を引きずられる──中国
Girl Dragged Along Street After Getting Foot Stuck in Bus Door
South China Morning Post/YouTube
<状況に気付かずバスを発車させてしまった運転手は停職処分に。女子生徒の怪我は軽いという>
中国南部の広東省で2021年4月8日、13歳の女子中学生がバスから降りる際に片足と片手をドアに挟まれ、そのまま発車したバスに30秒近くも引きずられる事件が起きた。その戦慄の一部始終は監視カメラで撮影されており、バスを運転していたドライバーは停職処分となっている。
この中学生は怪我を負ったものの、命に別状はなく「軽傷だった」と、市営バス会社の広報担当者は事故後に発表した。
映像を見ると、停車したバスの後部ドアの前に、制服を着てピンクのリュックサックを背負った女子中学生が立っている。その目の前で、両開きのドアが開いた。
女子中学生は、出口のステップを一段下りたところで一瞬立ち止まり、車が来ないか外を確認。1台のバイクが通り過ぎるのを待った。その直後、下車しようと地面に左足をついたところでバスのドアが突然閉まり、右足と右手が挟まれてしまった。
映像では、マスク姿の女子中学生が必死に足を引き抜こうとしながら、動き出したバスに合わせて走っている様子がわかる。しかし、結局は転倒し、アスファルトの上を24秒間も引きずられることとなった。
ドライバーは、彼女の叫び声と付近の通行人からの合図で事態に気づき、ようやくバスを停止させたと、地元紙は報じている。ドライバーについては、ジョウ(Zhou)という姓しか明かされていない。
監視カメラには、ドライバーがバスを止めて女子中学生のもとに駆け付け、怪我がないか確認する姿が映っている。彼女は大変な目に遭ったにもかかわらず、ドライバーが駆け付けた時点ですでに自力で立ち上がっていた。その後、ドライバーは女子中学生を支えながらバスに戻って席に座らせると、地元の病院まで連れて行ったと報じられている。
警察の発表によると、事故が起きたのは、恵州市恵城区を走る英山路という通り沿いのバス停近くだったという。ドライバーのジョウがこの過失運転で免許取り消し処分を受けるかどうか、当局は明らかにしていない。
女子中学生は入院したが、腕と脚に擦り傷を負う軽傷で済んだ。4月12日時点では経過観察中だった。
恵州市営バスの運営会社は地元メディア「ザ・ペーパー」に対し、事故が発生した路線は331系統で、ドライバーのジョウは社内の懲戒手続きを待つあいだ、停職となっていると語った。同社広報担当者はザ・ペーパーに、「事故は夕方のラッシュアワーに起こった。ドライバーは、女子中学生が安全に下車したかどうかの安全確認を怠った」と述べている。
さらに、「ドライバーは、女子中学生が下車しようとしている姿を見た。ただ、彼女は下車直前に立ち止まり、目の前を車などが通りすぎないかを確認した。そのあいだに、彼女はドアに挟まれてしまった」と説明した。
(翻訳:ガリレオ)