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イラン、欧州に5月2日の協議提案と外交筋 核問題で米との協議前に

2025年04月29日(火)13時36分

 イランが、2015年イラン核合意に署名した英国、フランス、ドイツの欧州3カ国(E3)に対し協議を提案したことが外交当局者4人の話で28日分かった。オマーン・マスカットで25日撮影(2025年 ロイター/Ibraheem Abu Mustafa)

John Irish Parisa Hafezi

[パリ/ドバイ 28日 ロイター] - イランが、2015年イラン核合意に署名した英国、フランス、ドイツの欧州3カ国(E3)に対し協議を提案したことが外交当局者4人の話で28日分かった。米国との協議が再び行われることが前提で、日程は5月2日で場所はローマとした。ただ欧州側からの返答はまだないという。

イランのアラグチ外相と米国のウィットコフ中東担当特使は26日、オマーンの仲介で核問題を巡る3回目の協議を行った。オマーン政府高官によると、次の協議は5月3日に欧州で行われる可能性がある。正式決定はされていない。

E3および西側の外交官によると、イランは26日の米国との協議後、5月2日のローマでの協議をE3に提案した。調整がつかない場合は、日程を早めて場所はテヘランで提案してきたとという。

イラン政府関係者は、この提案を確認したが、E3からの返答は今のところないと述べた。

欧州・西側の外交官は、E3が今イランと協議するのが得策なのか、それとも米・イランの交渉の進展を待つ方がよいのか見極めているとした上で、テヘランで協議する可能性は否定した。

イラン政府関係者は「15年の合意の全ての当事者と同じ考えでいることが重要だ。次回の米国との協議に先立ち、E3と今週協議できれば有益だ」と述べた。アラグチ外相は先週、協議のために欧州を訪問する用意があると語った。ただ欧州との関係悪化を踏まえ、ボールは欧州側にあるとも述べた。

ロイター
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