「欧州最後の独裁者」ベラルーシ大統領の豪邸告発動画で国民の怒りが爆発
Viral Video of Belarus Dictator Lukashenko's Life of Luxury Sparks Outrage
今回の動画は、他の旧ソ連圏の独裁的な指導者を糾弾するドキュメンタリーと同様、不正蓄財の問題を指摘している。
今年1月、ロシアの反体制派アレクセイ・ナワリヌイが設立した腐敗告発団体FBKが、ドキュメンタリー『Putin's Palace(プーチンの宮殿)』を公開し、ウラジーミル・プーチン大統領が黒海沿岸に豪華な装飾を施した10億ドルの豪邸を所持していると糾弾した。
2014年には、解任されたウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ前大統領の豪邸が公開され、色とりどりのシャンデリアや大理石で飾られた内部が明らかになった。
ベラルーシ政府は、今回のドキュメンタリー動画について何もコメントしていないが、ルカシェンコは先週、工場を訪問した際、「私は国家から何も盗んでいない。何も取っていない」と述べた。これは動画公開を事前に牽制した発言と見られている。
さらに「私はこの四半世紀、大統領を務めてきた。もし(彼らの言う通り)数十億ドルの不正蓄財や宮殿があったなら、すでにあらゆる勢力から八つ裂きにされているだろう」と述べた。
今後の運動はどうなる
今回のドキュメンタリーには、ソーシャルメディア上で様々なコメントやジョークが寄せられている。同時に、ルカシェンコが権力を手放さないなかで今後の反体制運動の方向性に関する疑問も持ち上がっている。
「これで抗議デモが勢い付くかどうかは分からないが、これまで政治に関わっていなかった多くの人々の目を開かせたことは確かだ」と、ビチョルカは言う。また、ルカシェンコは宮殿だけでなく、ベラルーシ国内の企業グループも所有していると指摘する。
さらに「(大統領は)全てを管理し、競争相手を憎み、無制限の権力を欲する。26年間の在任中にどこまで腐敗が進んだか、その詳細が解明されようとしている」と語った。