仮想通貨で7億円稼いだ「億り人」の意外な素顔と「成功の条件」
──どうやって増やしてきたのでしょうか?
税金のこともあり、トレードは頻繁にはしていません。(暗号資産の値上がりに従って)14年から17年までは右肩上がりに資産が増え、ピーク時には10億円を超えました。でもその後すぐにバブルがはじけて、一時は2億円を下回っていたと思います。そこから今日までかけて7億円に戻してきたという感じです。最近になって、やっとDeFiなどで金利収入が得られるようになったくらいです。
──暗号資産で持ち続けているということは、資産が増えても生活は大きく変わらない?
その通りです。変わらないんですよ。私の場合、どうせ日本円にするつもりはないので、ビットコインの価格なんかは、本当はどうでもいいんです。ただ最近はDeFiで利息が得られるようになったので、その半分はそのまま暗号資産で持ち、残り半分は日本円にかえるようにしようかと考えています。それでも数千万円の規模にはなります。
──では、今後は生活も変わりそうですか?
日本円にかえても、すべて株に突っ込むつもりなので生活は向上しないんじゃないですかね。実は最近悩んでいるんですが、使い道がないんです。そこが問題ですね。周りの暗号資産仲間も同じように言っています。
──家とか車とか、いわゆる一般的な贅沢に関心がない?
そうですね。家は賃貸でそこそこのところに住めればいいですし、車も特に必要ないですし......。使わないと、持っていないのと同じですよね。ただ額が増えていくだけで。
──もっと豪遊しているのかと思っていました。
相場と向き合っている人は特に、モノの本質的な価値をすごく気にすると思うんです。そうすると高いだけで自分が幸せになるための価値が得られないものは、絶対につかまされたくないと考えるんです。食べ物でも1万円を超えると、あとはあまり変わりませんよね。贅沢をしても無駄という感じですかね。
お金をかければかけるほど幸せになれると思うのですが、ある地点を超えると幸福度は増さなくなると思うんです。お金をかけても幸せが得られなくなるとどうなるのか。芸能人が覚せい剤なんかにハマるのを見て、どうにかお金で幸福を買おうとすると、そういうことになるのかなと思ったりします。
──なかには億り人になって、ガラッと変わった人もいますか?
まあ、結構います。ただ、どう変わったかと言うと、会社を辞めてニートになったという感じで、いかにもな贅沢をしているということではないです。
スポーツカーを買いたいとか、そういう物欲が強い人は、この界隈にはあまりいないように思います。むしろ仕事から自由になりたい、という感じですかね。
※インタビュー後半:仮想通貨「億り人」が語る、市場予想、リスク、失敗する人の特徴
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら