最新記事

仮想通貨

仮想通貨で7億円稼いだ「億り人」の意外な素顔と「成功の条件」

2021年2月2日(火)18時15分
藤田岳人(本誌記者)

──いつ頃のことですか?
最初にビットコインを知ったのは、マウントゴックスの事件(2014年に世界最大規模のビットコイン交換所であるマウントゴックスが起こした、ビットコインと預かり金の大量流出事件)がニュースで報道されたときです。そのニュースを聞いた翌日に、渋谷でビットコインのマニアが集まるイベントがあるとネットで知り、そこに行ってみました。

最初は取材が来るだろうということで、テレビに映りたいという冷やかし半分でした。でも現地に行くと外国人がたくさんいて、彼らと話しているうちにビットコインのすばらしさを知ったという感じです。

──暗号資産を始めた当初は、どのように情報収集していましたか?
当時はコインの種類も情報も今のようにはなくて、Twitterで仲間を見つけたり、オフ会や勉強会に積極的に参加したりしていました。そのころに知り合った人たちとは、今でも交流があります。

──今は、どうやって情報収集されていますか?
一番はやはりTwitterです。そういう情報をいち早く発信する人はだいたい決まっているので、そういう人のツイートを見ています。

──では今、暗号資産の世界で注目しているものは何ですか?
特に2020年に入ってからは、DeFi(ディーファイ:ブロックチェーン上に構築された「分散型金融」サービス)と呼ばれる分野で、既存の金融を模したようなものです。これのいいところは、私の場合、税金を低く抑えられることです。

例えばオルトコインのなかには価格が数十倍に跳ね上がるものもありますが、そのコインを売却すると、それによって確定した利益全体が課税対象となるので、ものすごい税金がかかります。そのため私は、細かいトレードなどはあまりしたくないんです。

DeFiの場合、得られる利益は利息収入となります。コインを売買するわけではないので、課税されるのは利息で得られた分だけなんです。取引所が行っているレンディングというサービスも同様ですが、暗号資産を預けて金利収入を得る場合は、持っている暗号資産自体には税金がかからず、利息にしかかからないので課税対象の額が全然違います。

──そうした利息などで得た利益と、保有している暗号資産の値上がり分を合わせると、これまでにどれくらい資産形成できましたか?
現在は7億円くらいです。ガチホ(暗号資産を売却せずに長期保有すること)したまま、資産が7億円に膨れ上がっている状態です。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲うウクライナの猛攻シーン 「ATACMSを使用」と情報筋
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさ…
  • 6
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 7
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 8
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    雪の中、服を脱ぎ捨て、丸見えに...ブラジルの歌姫、…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中