米上院選、ジョージア州の民主党勝利でバイデン次期政権が手にした恩恵
左派にさほどバラ色の時代が訪れないかもしれないもう1つの理由として、かねてから超党派による合意形成に熱心なバイデンの姿勢がある。「大統領就任後もバイデンが超党派の支持を取り付けようとする可能性は十分ある」と、ローレスは言う。超党派つまり共和党の支持を取り付けるとは、あまり左寄りの政策を取らないということだ。
とはいえ、どんなに僅差でも上下両院を民主党が握っていることは、バイデンにとっても心強いはずだ。自らの政策の立法化を諦めて、大統領令に頼らなければならない事態も少なくて済むだろう。
「移民問題など、ともすれば大統領令に頼らなければならなかったかもしれない政策を、バイデンは立法化しやすくなる。しかもそのほうが将来の共和党大統領に覆されにくい」と、ローレスは指摘する。
「民主党のアジェンダが実現しやすくなっただけでなく、持続力を持つことになった」
<本誌2021年1月19日号掲載>
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