最新記事

パンデミック

全米、9日のコロナ死者3000人突破 クリスマスなど年末の集会中止求める声も

2020年12月11日(金)08時55分

米国で、新型コロナウイルス感染症による1日の死者が初めて3000人を超えた。こうした中、専門家からはクリスマス休暇中の集会中止を求める声が上がった。ニューヨークで9日撮影(2020年 ロイター/EDUARDO MUNOZ)

米国で、新型コロナウイルス感染症による1日の死者が初めて3000人を超えた。こうした中、専門家からはクリスマス休暇中の集会中止を求める声が上がった。

9日時点で1日の死者数は3253人。累計では28万9740人。入院者数は10万6219人で過去最多となっている。

カリフォルニア州の公衆衛生局は10日、サンホアキンバレーの農業地帯で、集中治療室(ICU)の空きベッドが2%を切ったと明らかにした。

同州でICUのベッド数は減少の一途をたどっており、人口の多い南カリフォルニアでは7.7%しか利用できない。

ニューヨーク州保健施設協会のスティーブン・ハンス代表は「これは誰も経験したことのない世界的大流行(パンデミック)だ」とロイターに語った。

バイデン次期大統領が立ち上げた新型コロナ対策チームのメンバーであるマイケル・オスターホルム氏は、CNNに対し「今の段階でクリスマスパーティーを安全に開くことはできず、中止すべき」と指摘。「コロナ感染がクリスマス以降も収束する見込みはなく、現状では感染に次ぐ感染が続く恐れがある」と述べた。

こうした中、米食品医薬品局(FDA)は、早ければ11日にも米製薬大手ファイザー製コロナワクチンの緊急使用許可を承認する可能性がある。バイデン氏は8日、来年1月の就任から100日以内に国民1億人のコロナワクチン接種を目指すと表明した。

政府のワクチン開発加速計画「ワープ・スピード作戦」で最高執行責任者(COO)を務めるペルナ陸軍大将は「何度もリハーサルを重ね、計画を練ってきており、緊急使用許可が出ればすぐに目的地に向けてワクチンの出荷準備を始め、24時間以内に配布を開始できると確信している」とした。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



202412310107issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年12月31日/2025年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2025」特集。トランプ2.0/AI/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済…[PLUS]WHO’S NEXT――2025年の世界を読む

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シリア暫定政権閣僚がサウジ訪問、初の外遊 政治移行

ワールド

ニューオーリンズ車突っ込み、単独犯行 ラスベガス攻

ビジネス

ECB政策金利、秋までに2%に達する公算=ギリシャ

ワールド

バイデン氏、トランプ氏政敵に大統領市民勲章
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に突き落とした「超危険生物」との大接近にネット震撼
  • 2
    「これが育児のリアル」疲労困憊の新米ママが見せた赤ちゃんハプニングが話題に
  • 3
    早稲田の卒業生はなぜ母校が「難関校」になることを拒否したのか?...「アンチ東大」の思想と歴史
  • 4
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 5
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 6
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 7
    青学大・原監督と予選落ち大学の選手たちが見せた奇跡…
  • 8
    中高年は、運動しないと「思考力」「ストレス耐性」…
  • 9
    ロシア軍の「重要」飛行場を夜間に襲撃...ウクライナ…
  • 10
    「少数与党」でモヤモヤする日本政治だが、そのしな…
  • 1
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も助けず携帯で撮影した」事件がえぐり出すNYの恥部
  • 2
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 3
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 4
    ヨルダン皇太子一家の「グリーティングカード流出」…
  • 5
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 6
    JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 9
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に…
  • 10
    流石にこれは「非常識」?...夜間フライト中に乗客が…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中