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民主化タイ議会、王室改革絡みの改憲案否決 数万人規模で抗議デモ
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タイの首都バンコクの警察本部の前で、数万人が抗議活動を繰り広げた。バンコクで撮影(2020年 ロイター/Athit Perawongmetha)
タイの首都バンコクの警察本部の前で18日、数万人が抗議活動を繰り広げた。前日のデモで警察の催涙弾や放水銃などによって数十人が負傷したのに続き、議会でデモ隊側が求める国王の権限見直しにつながる可能性があった憲法改正案が否決されたのを受け、怒りの声をあげた。
デモ隊は警察を「独裁政治の奴隷」と呼び、警察本部の入り口にドッグフードを置いたり壁にスプレーで落書きをした。デモ隊の指導者の1人は「怒りを表すためだけにここに来た」と語った。
警察側はバリケードを築いて建物の中に籠り、デモへの介入を避けた。
議会では7つの改憲案について採決が行われ、ワチラロンコン国王の役割に関する議論に道を開く内容の議案は否決された。王室に影響を与えない改憲議論を可能にする2つの議案は承認された。
バンコクのエラワン医療センターによると、17日のデモで少なくとも55人が負傷し、そのうち32人が催涙ガスを受け、6人は実弾で負傷した。デモ隊は警察だけでなく王室支持派とも衝突した。
警察は王室支持派1人が17日のデモ終了後、武器と銃弾の所有の疑いで起訴されたと明らかにした。実弾を発砲した疑いはかけられていないという。
若者が主導する反体制デモは7月から続いており、元陸軍司令官のプラユット首相の退陣と憲法改正、ワチラロンコン国王の権力を抑制する王室改革を求めている。
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