最新記事
欧州第2波「17秒に1人が死亡」アメリカより深刻なヨーロッパのコロナ第2波
オーストリアも2度目のロックダウン中 Lisi Niesner-REUTERS
<一方で新規感染者数が減少しているという、明るい兆しも見えている>
新型コロナウイルスの第2波が欧米を襲うなか、死者の数ではアメリカよりもヨーロッパのほうが深刻であることが分かった。WHO(世界保健機関)のハンス・クルーゲ欧州地域事務局長によると、11月9日からの1週間で欧州のコロナ死者数は2万9000人以上。同時期の死者数が約8720人のアメリカに比べて3倍以上に上る。
クルーゲによると、いま欧州では毎日平均4500人の命が失われている。「17秒ごとに1人が亡くなっている」とクルーゲは警鐘を鳴らす。
一方、欧州には明るい兆しもある。アメリカでは新規感染者数が増加を続けているのに対し、欧州ではこの1週間で10%減少。これはフランスやイギリス、スペインなど各国が10月末頃からロックダウン(都市封鎖)や行動制限を課した結果だ。
クルーゲは「マスク着用率が95%に達すれば、ロックダウンは必要なくなる」とも発言。命と経済を守るための選択肢は、欧州にまだ残されている。
<本誌2020年12月1日号掲載>
2025年1月28日号(1月21日発売)は「トランプの頭の中」特集。いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら