韓国超エリート大教授、自動運転の特許を中国へ横流し? 金にもの言わせ研究者集める中国「千人計画」とは
KAISTは内部調査したものの
韓国メディアKBSの報道によると、請願が投稿された後、KAISTは内部調査して、報告書を提出していた。そこには、イ教授が中国の研究チーム立ち上げから関わっていた事実と、千人計画に参加している事実を確認してはいるが、研究内容には触れることもなく、「調査結果:問題なし」と結論が記されている。
さらに、KAISTは、本来学内ウェブサイトで見られるはずの校内ニュースレター(2017年秋号)を急遽削除している。この号にはイ教授が千人計画に選出されたという記事が掲載されていたという。大学側は本当に何も知らなかったのか、もしくは調査が甘かったのではないかと、KAISTの責任を非難する声が高まっている。
イ教授をめぐるさまざまな疑惑
さらに別の疑惑として、当時イ教授もKAIST側に嘘の供述をしていたのではないかという話もある。それによると、イ教授は大学に対して、中国で自動運転車センサーLiDARではなくG5の研究を行うと申告していたそうだ。
それに加え、大田地検はイ教授が、大学所属センター運営費を受け取るため虚偽の書類を提出したとし、さらに研究に参加していない研究員への架空の賃金支給まで申請して2000万ウォンを騙し取った疑いも提起しているなど、現在さまざまな疑惑が噴出している状態だ。
海外に優秀な人材がいるのなら好待遇で呼び寄せればいい、という大胆な発想の千人計画。優秀な技術者の争奪戦は、今後もっと激しく繰り広げられるだろう。
世界規模で考えると、お金のある国が優秀な技術者に手厚いケアと研究資金を出すなら、科学技術のさらなる発展に繋がる気もするが、今回の例のような所属大学の特許が流出してしまうという技術漏洩は大きな問題だ。
優秀な人材が集まっている分、これからも同様の問題が発生する可能性は高く、KAISTそして韓国政府は見て見ぬふりをしている場合ではない。今後の再発防止対策を練る必要があるだろう。