最新記事

格差

米ミレニアル世代は30代の頃のベビーブーマーより4倍貧しい

Millennials Control Just 4.2 Percent of US Wealth, 4 Times Poorer Than Baby Boomers Were At Age 34

2020年10月16日(金)14時15分
ベンジャミン・フィアナウ

資産格差の1つの要因は、大多数のアメリカ人が株価上昇から利益を得ていないことだ。報告書によると、トップ1%の富裕層が企業などの株の50%以上を持っている。「アッパーミドルクラス」のアメリカ人の保有株が10%低下した一方で、上位10%の富裕層がすべての株の88%を保有していた。

連邦準備銀行の推定によると、アメリカ全体の世帯主のうち上位10%が、国全体の資産の70%にあたる77兆3000億ドルを所有している。この数値は80年代と比較すると約10%増加した。

世代格差に加えて人種格差も

一方、今年6月には、上位1%のアメリカ人が国全体の資産の30.5%を所有していたが、下位50%のアメリカ人の所有資産の比率は1.9%にまで減少していた。

ミレニアル世代は、X世代が所有する資産には追い付けずにいる。そのX世代は2018年に、現在75歳から95歳までのサイレント世代を追い越した。X世代は2016年中盤以降、純資産が倍増している。

巨大ネット企業の経営者はこぞって世界の長者番付にランク入りしている。アマゾン創設者のジェフ・ベゾスは今年、新型コロナのパンデミックで資産を64%も増やした。ベゾスの純資産は1885億ドルで、10月7日の一日で50億ドルも稼いでいる。

世代間の資産格差に加えて、アメリカでは人種間の資産格差も大きい。白人が国全体の資産の84%を所有する一方で、黒人が所有しているのは4.1%しかない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナのNATO加盟、同盟国説得が必須=ゼレン

ワールド

インド中銀がインフレ警戒、物価高騰で需要減退と分析

ワールド

米国、鳥インフルで鶏卵価格高騰 過去最高を更新

ワールド

トランプ氏次男妻、上院議員への転身目指さず ルビオ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    トランプ、ウクライナ支援継続で「戦況逆転」の可能…
  • 5
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 6
    「私が主役!」と、他人を見下すような態度に批判殺…
  • 7
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 8
    「オメガ3脂肪酸」と「葉物野菜」で腸内環境を改善..…
  • 9
    「スニーカー時代」にハイヒールを擁護するのは「オ…
  • 10
    「たったの10分間でもいい」ランニングをムリなく継続…
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 4
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 5
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 8
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 9
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中