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世界経済コロナ禍で来年末までに世界の1.4%が極貧となる可能性=世界銀行
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世界銀行は、隔年リポート「貧困と繁栄の共有」を発表し、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)により、2021年末までに1億5000万人が極度の貧困に陥る可能性があるとの見解を示した。写真はニューデリー4月、新型コロナウイルス感染拡大で建設工事が停止され、居住施設で休む日雇い労働者(2020年 ロイターAdnan Abidi)
世界銀行は7日、隔年リポート「貧困と繁栄の共有」を発表し、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)により、2021年末までに1億5000万人が極度の貧困に陥る可能性があるとの見解を示した。そうなれば、過去3年以上にわたる貧困撲滅努力が無に帰すことになる。
リポートは、今年中に1日の生活費が1.90ドルを下回る極貧人口が8800万─1億1500万人増加すると推定。2021年には、その人口はさらに1億1100万から1億5000万人に膨れ上がる可能性があるとしている。
予想の通りになれば、今年極貧状態に陥る人口は世界全体の9.1─9.4%となり、2017年の9.2%とほぼ同水準となる。その場合、約20年間で初めて極貧率が上昇することになる。
2019年の極貧率は推定8.4%程度で、新型コロナウイルス感染拡大前には、2021年までに7.5%に低下すると予想されていた。
リポートは、迅速かつ持続的な政策が講じられなければ、2030年までに極貧率を3%に抑制する長期目標は達成不可能になるとみられるとした。
世銀のマルパス総裁は声明で、「新型コロナと世界的な景気後退(リセッション)により、世界人口の1.4%が極貧状態に陥る可能性がある」と指摘。「これは開発の進展と貧困撲滅における深刻な後退だ」と警告した。
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