最新記事

アメリカ社会

コロナ禍で迎えるハロウィーン 製菓メーカーは広告戦略に苦慮

2020年9月14日(月)11時48分

米ケンタッキー州南部に住むマーサ・ジョーンズさんは、新型コロナウイルスを心配し、今年のハロウィーンでは3人の子どもに「トリック・オア・トリート」をやらせないことに決めた。代わりに彼女は、自宅のテラスを改造して小さなお化け屋敷を作り、ゲームを用意し、裏庭ではバーベキューとたき火を楽しむことにした。2017年10月31日、カリフォルニア州シエラ・マドレで撮影(2020年 ロイター/Mario Anzuoni)

米ケンタッキー州南部に住むマーサ・ジョーンズさんは、新型コロナウイルスを心配し、今年のハロウィーンでは3人の子どもに「トリック・オア・トリート」をやらせないことに決めた。代わりに彼女は、自宅のテラスを改造して小さなお化け屋敷を作り、ゲームを用意し、裏庭ではバーベキューとたき火を楽しむことにした。

「トリック・オア・トリート」とは、子どもたちがこの言葉を叫びながら、家々を回ってお菓子をねだるというハロウィーンの習慣だ。

ショコラティエである31歳のジョーンズさんは、「家々を回ってお菓子をねだらなくても、子どもたちにとっては、これが胸躍る体験になるだろう」と新しいハロウィーンの趣向に期待する。

数百マイル離れたニューヨーク市ブルックリン区では、43歳のミュージシャン、ポール・リーさんが今、2人の子どもが安全に「トリック・オア・トリート」に行けるようにするにはどうすればいいのか、思案に暮れている最中だ。

顧客のニーズに合わせたカスタム広告

10月31日のハロウィーンに向けた数週間、ジョーンズさんとリーさんは、製菓大手のハーシーが提供する新しいタイプの広告をソーシャルメディアやウェブサイト上で目にするようになるだろう。その広告は、顧客が住んでいる場所、そこでロックダウン(都市封鎖)が実施されている可能性、さらには顧客がハロウィーン関連でどのような活動を検索するかによって、PRする内容が大きく異なってくる。

ハーシーの幹部がロイターに語ったところでは、これはアルファベット傘下のグーグルとの提携による新たなマーケティング戦略の一環なのだ。

ハーシーは、グーグルが提供する検索データを用いて、家庭向けのデジタル広告を利用者のニーズに応じてカスタマイズする予定だ。今年のハロウィーンには例年とは異なる新たな困難がある。それを克服しようという試みだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB忍耐必要、6月までの政策変更排除せず=クリー

ワールド

ロシア、北朝鮮製ミサイルでキーウ攻撃=ウクライナ軍

ビジネス

関税の影響見極めには年後半までかかる─ウォラーFR

ワールド

トランプ氏「中国を債務不履行にすべき」、ボーイング
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の10代女子の多くが「子どもは欲しくない」と考えるのはなぜか
  • 2
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは?【最新研究】
  • 3
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学を攻撃する」エール大の著名教授が国外脱出を決めた理由
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 6
    謎に包まれた7世紀の古戦場...正確な場所を突き止め…
  • 7
    「地球外生命体の最強証拠」? 惑星K2-18bで発見「生…
  • 8
    トランプ政権の悪評が直撃、各国がアメリカへの渡航…
  • 9
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 10
    【クイズ】世界で最もヒットした「日本のアニメ映画…
  • 1
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?...「偽スーパーフード」に専門家が警鐘
  • 2
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 3
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 4
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    『職場の「困った人」をうまく動かす心理術』は必ず…
  • 8
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はど…
  • 9
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 10
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中