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2020米大統領選バイデンもケノーシャ銃撃事件の現地訪問 被害者黒人男性と会話
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米大統領選の民主党候補、バイデン前副大統領(写真)は、警官による黒人男性の銃撃事件があったウィスコンシン州のケノーシャを訪れ、銃撃された男性の家族と面会したほか、男性とも電話で会話した。写真はケノーシャの教会で撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)
11月米大統領選の民主党候補、ジョー・バイデン前副大統領は3日、警官による黒人男性の銃撃事件があった中西部ウィスコンシン州のケノーシャを訪れ、銃撃された男性の家族と面会したほか、男性とも電話で会話した。
ケノーシャでは8月、白人警官が黒人男性ジェイコブ・ブレークさんを銃撃した事件が起きて抗議デモが広がり、一部が暴徒化した。トランプ米大統領も今月1日、同地を訪問している。
トランプ氏はケノーシャを訪れた際、人種間の融和を積極的に促す姿勢は見せずに「法と秩序」を強調し、自らを支持する白人層に大統領選に向けた政治的なアピールを行った。
一方のバイデン氏は、ブレークさんの家族と個人的に面会したほか、入院中のブレークさんとも電話で15分ほど会話した。
さらに、ケノーシャの教会では、地元の当局者や経営者などとの会合に参加し、人種間の分断や暴動などに対する住民の不安や不満に耳を傾けた。
会合に参加した抗議活動「Black Lives Matter(黒人の命は大切だ)」の主催者は、警察改革がなかなか進まないことに黒人住民はうんざりしているとバイデン氏に訴えた。
新型コロナウイルス感染予防のため、これまで地元の東部デラウェア州の自宅を舞台にほぼ選挙戦を進めてきたバイデン氏だが、ケノーシャの教会で数カ月ぶりに大勢の人を前に演説し、選挙戦略を方針転換している。
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