韓国、輸出好調なコンテンツ業界に落とし穴 女性嫌悪と男性嫌悪が激突炎上
女性嫌悪の表現があるとして批判を受けているWeb漫画家のギアン84と問題となった『復学王』 YTN News / YouTube
<性差別への過剰な反応が、男女互いの批判の応酬になった──>
昨年の韓国コンテンツ輸出額で、全体の67%とダントツの1位となった韓国ゲーム市場。また、『梨泰院クラス』など数々の作品が映像化され、今年あるweb漫画会社の月間売り上げが史上初の1億ウォンを突破したことが話題となった韓国漫画業界。
この二つの韓国人気コンテンツの勢いはこれからも止まることを知らず、右肩上がりが予想される一方で、先月から今月にかけてゲームとweb漫画で女性嫌悪とされる作品が発表され議論を呼んでいる。
ネット業界大手カカオが運営するカカオゲームで配信されているRPGゲーム『ガーディアン・テイルズ』は、先月30日にゲーム内の新たなイベントステージを公開した。しかし、その直後からネットを中心に批判の的となってしまった。
女性嫌悪vs.男性嫌悪
ことの発端は、このゲーム内のセリフで「雑巾のようなXX」という女性を卑下する意味を含む単語が含まれていたことだ。韓国で「雑巾」は娼婦を意味する隠語だ。
これを見た女性プレーヤーを中心とした人々がネット上で批判し始め、さらに、このゲームの年齢設定は「12歳以上プレイ可能ゲーム」であり、放送禁止用語は適切でない表現との声も上がった。騒動になり始めると、カカオゲームスは直ちにこの文章を「ピエロのような者」というセリフに修正した。
女性嫌悪の表現から始まったこの騒動。しかし、今度は「ピエロ」という単語が男性嫌悪の表現であると指摘が集まりだした。実は、「광대(ピエロ)」という単語は、一部のフェミニストの間で男性を誹謗するときに使われており、映画「ジョーカー」の主人公から、"恋愛できない男性"の事を馬鹿にしたようにピエロと呼んでいるのだという。
これに怒った男性たちがネット上で呼びかけ、アプリダウンロード元のGoogle Playストアで評価を下げる"評点テロ"が開始された。レビューにも「フェミニストのゲームである」「フェミニズム的修正にがっかりした」などの言葉が付くようになり、それまで5点満点中最高4.9点まで獲得していたのにもかかわらず、一気に評点テロにより1.8点まで下げられてしまった。