韓国、輸出好調なコンテンツ業界に落とし穴 女性嫌悪と男性嫌悪が激突炎上
人気web漫画家が女性差別?
一方で、web漫画での女性嫌悪表現も注目を集めている。問題になったのは、人気漫画家ギアン84(ギアンパルサ)氏が連載中の『復学王』8月11日掲載分だ。
インターン生だったヒロインが、会社の飲み会で場を盛り上げるため、お腹に乗せた貝をラッコのように割ってみせ、これを見た男性チーム長は彼女を社員に採用する。その後、チーム長は「俺は40だけどまだ結婚もしてないじゃないか」と言い、男性主人公は「寝たんですか?」と、あたかもヒロインがチーム長と性的関係をもって就職口を得たような表現を描いた。
この内容が掲載されネット上で批判が集中しだすと、韓国大統領府のWebサイトにある国民請願のコーナーに連載中止を求める請願が投稿された。読んでみると、文章内には直接的に作家の名前や作品名を出してはいないが、誰が見てもこの騒動の中心にある漫画『復学王』を指していることがわかる。
掲載元であるNEVERウェブトゥーンは、すぐに問題のカットを削除し修正したのだが、もともと漫画家のギアン84氏は、バラエティー番組『私は一人で暮らす』にレギュラー出演するなどメディアに数多く登場していた人気者であり、現在番組の公式HPに出演番組降板の要請が相次いでいるという。
差別への過剰反応は新たな差別につながる
嫌悪や差別問題に声を上げ続けることは大事だが、そこへ極端に過剰反応しはじめると逆差別につながる可能性もあるので何事もバランスが大事だ。
ゲーム業界は、今後も韓国輸出コンテンツの中で大事な稼ぎ頭になる分野だろう。また、漫画をオンラインで読むことが当たり前になり、もともとweb漫画に力を入れていた韓国は、多くの作品を翻訳し世界各国に輸出している。
世界を相手にこれからも大勢を楽しませるコンテンツを開発していくためには、男女の嫌悪や差別などで足の引っ張り合いをしている場合ではない。互いに手を取り合って、個人や会社を非難や攻撃するのではなく、問題があれば指摘して修正してもらうようにして、嫌悪などのないコンテンツ作りができる環境になることを期待したい。
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