最新記事

中東

【レバノン大爆発】日頃の戦争を上回る最大の悲劇に団結する中東諸国

Foe Factions U.S. and Israel, Syria and Iran Offer Lebanon Aid After Blast

2020年8月6日(木)18時15分
トム・オコナー

駐米レバノン大使のガブリエル・イッサは、トランプのこの発言のすぐ後に本誌に対し、「今回の爆発が意図的な攻撃、あるいは何らかの爆発物によって引き起こされたことを示す兆候は、これまでのところない」と語った。イッサによれば、爆発の原因はまだ分かっていないが、初動捜査で見つかった証拠は化学爆発を示唆している。米国防総省のある高官も4日、本誌に対して同様の見解を示していた。本誌は国防総省経由でホワイトハウスにコメントを求めたが、返答は得られなかった。

ポンペオは5日、レバノンのサード・ハリリ前首相(中東地域におけるアメリカのパートナーで、イランと対立関係にあるサウジアラビアと緊密な関係にある人物)と電話で話した後に、ハッサン・ディアブ現首相に電話をかけ、改めてアメリカとして「レバノン国民がこの恐ろしい出来事の結果に立ち向かうのを支援する、揺るぎない意思がある」と述べた。ディアブは1月に首相に就任。彼が率いるレバノンの新政府はヒズボラが大きな影響力を持つため、米政府との間の亀裂は深まっていた。

おそらくこれまでで最も大きな被害をもたらした危機への対応に苦慮しているレバノンに対しては、ほかにも数十カ国が支援を表明している。

【話題の記事】
中国からの「謎の種」、播いたら生えてきたのは......?
地下5キロメートルで「巨大な生物圏」が発見される
科学者数百人「新型コロナは空気感染も」 WHOに対策求める
中国のスーパースプレッダー、エレベーターに一度乗っただけで71人が2次感染

2020081118issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
楽天ブックスに飛びます

2020年8月11日/18日号(8月4日発売)は「人生を変えた55冊」特集。「自粛」の夏休みは読書のチャンス。SFから古典、ビジネス書まで、11人が価値観を揺さぶられた5冊を紹介する。加藤シゲアキ/劉慈欣/ROLAND/エディー・ジョーンズ/壇蜜/ウスビ・サコ/中満泉ほか

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米国務省キャリア官僚10人超に辞任要請、トランプ氏

ビジネス

ECBによる年内3─4回の利下げ観測「妥当」=クロ

ワールド

プーチン氏、トランプ氏就任を祝福 ウクライナ巡る対

ワールド

トランプ氏、多様性政策撤廃の大統領令に署名へ=当局
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    メーガン妃とヘンリー王子の「山火事見物」に大ブーイングと擁護の声...「PR目的」「キャサリン妃なら非難されない」
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 5
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの…
  • 6
    台湾侵攻にうってつけのバージ(艀)建造が露見、「…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 9
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 10
    身元特定を避け「顔の近くに手榴弾を...」北朝鮮兵士…
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 9
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 10
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさ…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 10
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中