コロナ・熱中症対策両立へ 売れ行き好調、扇風機付き上着
ブランドとコラボも、「日常使い」への拡大に期待
ファン付きの上着は、これまではもっぱら工事や工場などの現場で使われていたが、昨年頃から東京五輪での需要拡大も見込んだメーカーが増えたこともあり、市場が広がっている。
作業服などを取り扱うナカノ(横浜市)特販課の今井純子氏によれば、これまでは建設現場・工場などでの使用のために販売されていたが、今年は長袖・半袖・ベストタイプ、迷彩柄など一般向けのウエアが発売されており、今後は街・農作業・アウトドア用など日常の「熱中症対策に使われるのではと期待している」と話す。
ファン付き上着を開発したのは、空調服(東京・板橋)の市ケ谷弘司代表取締役。社名と同じ名前の付いた「空調服」の販売先は300社超に上り、昨年と今年は18年比で倍以上となる年間130万着超を生産している。
空調服広報の木内久美子氏によると、最近ではスポーツ・アウトドア・アパレルのメーカーなどからの問い合わせや海外販売の引き合いが増えているという。7月にアシックスがコラボ商品を発売。8月にはデザイナーの菊池武夫氏の手掛けるブランドとコラボしたプルオーバーブルゾンが約6万円で発売されたが、ネット販売は在庫切れの状態だ。
ネット通販サイトの楽天市場でも、「空調服」を含むファン付きベストの8月の売り上げは17日までですでに7月の約1.59倍に増えている。
(白木真紀、新田裕貴 取材協力:田実直美 編集:田中志保)
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