イスラエル、コロナ対策成功から第2波へ、さらには汚職で国民の不満爆発
ネタニヤフのコロナ対策に不満爆発 ABIR SULTAN-POOL-REUTERS
<最大野党との連立交渉が成立し、5月に新政権が発足したばかりだが、デモ隊はネタニヤフ首相の即時辞任を要求>
新型コロナウイルスの対応や汚職問題でイスラエルのネタニヤフ首相への批判が高まり、エルサレムで7月14日、抗議デモが発生。暴力行為で50人が逮捕された。
政権樹立が難航して過去1年で3度の総選挙が行われるなか、ネタニヤフの汚職疑惑は主要な争点になってきた。4月に最大野党との間で連立交渉が成立し、2021年11月までネタニヤフが首相を続投してその後は最大野党を率いるガンツ元軍参謀長の首相就任が決まったが、デモ隊はネタニヤフの即時辞任を要求。それに先立つ12日には、テルアビブで政府のコロナ対策への抗議デモが発生。ロックダウン(都市封鎖)に伴う経済的支援を求めた。
イスラエルは当初、感染封じ込めに成功していたが、失業率は悪化し、4月の制限緩和以降は感染者が急増して第2波に直面している。それに伴いネタニヤフの支持は急落し、再度のロックダウン実施をめぐって意見を対立させる与野党の亀裂も深まっている。
<2020年7月28日号掲載>
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