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米中関係トランプ、国家安全法めぐり香港への優遇措置廃止する大統領令に署名 対中制裁も
トランプ米大統領(写真)は7月14日、中国が香港への統制を強める「国家安全維持法」を巡り、中国に「責任を取らせる」ための法案と大統領令に署名したと表明した。撮影(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)
トランプ米大統領は14日、中国が香港への統制を強める「国家安全維持法(国安法)」を巡り、中国の「抑圧的な行動」への対抗措置として、米国が香港に対し認めてきた優遇措置を廃止する大統領令に署名した。
香港の自治を侵害した中国の当局者やその加担者のほか、そうした当局者らと取引のある銀行に制裁を科すことを求める法案にも署名した。この法案は今月議会で可決され、14日が大統領の署名期限となっていた。
トランプ氏は会見で「香港の人々に対する攻撃的な行動に対し中国に責任を取らせるための法案と大統領令に署名した」と表明。香港が長年受けてきた優遇措置を終わらせるとし、「特権がなくなり、経済的な特別措置や機密技術の輸出もなくなる。香港は中国本土と同じ扱いになる」と述べた。
ホワイトハウスのファクトシートによると、大統領令には香港のパスポート保持者を対象にした特別措置を廃止する内容が盛り込まれている。
トランプ氏は5月、香港に認めてきた優遇措置の廃止に向けた手続きに入ると表明。即時停止には踏み切らなかったが、犯罪人引き渡しから軍民両用技術の輸出規制まであらゆる措置が対象になるとしていた。
ある米当局者は匿名を条件に、香港の自治侵害に関与した中国の当局者や組織に対し、米国への渡航禁止の拡大や米財務省の制裁を含む措置を政権が準備していると語った。
ただ時期などは不透明だ。ホワイトハウスはこれまでにもそうした制裁の可能性を示唆してきたが、これまでのところ名前や人数を特定せずにビザ(査証)を制限するにとどまっている。
米中間では、新型コロナウイルスの感染拡大や南シナ海での中国の軍事力強化、新疆ウイグル自治区での人権侵害、貿易不均衡などを巡り緊張が高まっている。
トランプ氏は新型コロナを巡り「われわれは、ウイルスを隠蔽し世界に広げた責任が完全に中国にあると考えている。中国は感染拡大を食い止めることができたはずで、そうすべきだった。発生時に発生地で対応していれば容易だっただろう」と述べ、中国の対応が不十分だったと非難した。
中国の習近平国家主席と協議する予定があるかとの質問に対しては「彼と話す計画はない」と答えた。
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