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無防備なシリア難民に迫る新型コロナの脅威──越境支援期間の終了で人道危機に拍車

2020年7月14日(火)16時45分
ケネス・ローゼン(ジャーナリスト)

「シリア北西部の人々は極めて脆弱な状態に置かれている。コロナウイルスの流行は破滅的な結果をもたらしかねない」と、この地域でCAREの人道支援活動の責任者を務めるトゥーエ・ヤコブセンは本誌に訴える。

「現在の越境ルートは救命物資の運搬に大活躍している。ルートを1カ所に制限する目的は、最も援助を必要としている人々に手を差し伸べる国連の能力を削ぐことにある」

人道支援団体によれば、9年に及ぶシリア内戦で発生した避難民数百万人のうち、およそ80%が女性と子供だ。シリアでは372例のコロナウイルス感染が報告されており、死者は政権側の支配地域だけで14人。米軍が数年にわたりイスラム国と戦い、最近になって撤退した北東部でも感染者6人、死者1人が確認されている。

<本誌2020年7月21日号掲載>

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