米大統領の責務に背いたトランプを今すぐ「排除」せよ
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アメリカには大統領を罷免できる仕組みがある。現在のシステムでは、議会下院で弾劾が可決された後、上院議員の3分の2が支持すれば大統領を罷免できる。つまり15人かそこらの共和党上院議員が、今後5カ月~6年、選挙に負ける覚悟で罷免を支持すればいいのだ。選挙で負けても、彼らには企業の重役の椅子や各種講演のチャンスが待っている。一方で、この状況でトランプが大統領の座にとどまることを許したそのほかの共和党上院議員たちは、自分たちもまた「不適格者」であることを認めることになる。
トランプは1日、教会前での写真撮影に先立ち、暴徒化した一部(ごく一部だ)のデモ参加者を「テロリスト」と呼び、彼らを制圧するために連邦軍の動員も辞さない考えを示した。この日の夜、首都ワシントンの上空には軍のヘリコプターが投入された。ヘリコプターは、その風圧で木が倒れるほどの超低空飛行を行った。これは戦争の際、軍がその力を見せつけて敵を威嚇する目的で行うもので、市民相手に行われるのはきわめて異例だ。マーク・エスパー国防長官は、抗議デモが続く各都市を「戦場」と称し、連邦軍が「支配」すべきだと発言した(その後、現時点での動員には反対と表明した)。
トランプがやることを傍観している余裕はもうない。今すぐトランプを大統領の座から降ろすべきだ。大勢の人の命が失われてからでは、手遅れだ。
2020年6月9日号(6月2日発売)は「検証:日本モデル」特集。新型コロナで日本のやり方は正しかったのか? 感染症の専門家と考えるパンデミック対策。特別寄稿 西浦博・北大教授:「8割おじさん」の数理モデル
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