最新記事

アメリカ政治

トランプ政権、首都ワシントンの警察を支配下に置く構想を提示

2020年6月3日(水)10時32分

トランプ米政権が黒人男性暴行死に端を発する抗議活動が全国的に広がる中で首都ワシントンの警察を支配下に置く構想を打ち出していたことが、2日のメディア報道で分かった。写真はホワイトハウス周辺のラファイエットパークを護衛する警官隊。6月2日、ワシントンで撮影(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米政権が黒人男性暴行死に端を発する抗議活動が全国的に広がる中で首都ワシントンの警察を支配下に置く構想を打ち出していたことが、2日のメディア報道で分かった。

トランプ大統領は1日、首都ワシントンでの暴力を食い止めるため数千人の兵や法執行機関職員を動員するとし、市長や知事が街頭の統制を取り戻せなければその他都市でも同様の措置を取ると表明した。

ワシントンのミュリエル・バウザー市長は2日、記者団に対し「大統領がワシントンで武力の誇示を望んでいるとする昨日の演説を聞いたと思う。われわれは彼ら(トランプ政権)がそうするために多くの方法を調べたことを知っている」と述べた。

米紙ワシントン・ポストとNBCの地元系列局がこれに先立って伝えたところによると、同市長のオフィスは記者団に対し、トランプ政権が4000人の首都警察を連邦の支配下に置く構想を打ち出していたと明らかにした。

首都警察からは今のところコメントを得られていない。

ホワイトハウス周辺でのデモ参加者は強制的に押し返され、1日にはトランプ大統領が近くの教会に徒歩で向かう前に警察によって催涙ガスが発射されたと報じられている。

ホワイトハウス報道官は、デモ参加者が園内から退去する命令に従わなかったため、パークポリス(公園警察)が対応したと説明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます




20200609issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月9日号(6月2日発売)は「検証:日本モデル」特集。新型コロナで日本のやり方は正しかったのか? 感染症の専門家と考えるパンデミック対策。特別寄稿 西浦博・北大教授:「8割おじさん」の数理モデル

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、グリーンランド訪問計画変更 デンマークは「歓迎

ビジネス

英CPI、2月は前年比+2.8%と予想以上に鈍化 

ワールド

韓国最大野党の李代表に逆転無罪判決、大統領選出馬に

ビジネス

台湾の対米貿易黒字は「構造的問題」、米国も理解=中
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥ…
  • 5
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 6
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 7
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 10
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中