最新記事

感染症対策

水際作戦で新型コロナ「第2波」に備えるニューヨーク

2020年6月29日(月)15時40分
アーサー・ビラサンタ

ニューヨークは第2波の到来を防げるか LUCAS JACKSON-REUTERS

<ニューヨーク州をはじめ米東部の3州は、感染が急拡大している南部や西部8州からの来訪者に対して自主隔離を要請>

経済活動の再開が本格化するなか、新型コロナウイルスの感染者数が再び増加しているアメリカ。3~4月にかけて感染拡大が深刻だったニューヨーク、ニュージャージー、コネティカットの東部3州は「第2波」の襲来に神経をとがらせている。

6月24日、3州の知事は共同記者会見を開き、テキサス、フロリダ、アリゾナなど最近になって感染が急拡大している南部や西部の8州からの来訪者に対し、14日間の自主隔離を要請する方針を発表した。これらの州に滞在歴がある自州の住民も対象となり、違反者に罰金や罰則を科すことも検討中という。

アメリカの1日当たりの新規感染者数は6月26日に4万人を突破。累計死者数も12万人を超えて世界最多だ。

「ウイルスが飛行機に乗ってやって来ないよう万全を期す」と、ニューヨーク州のクオモ州知事は会見で語った。「感染率を必死で下げる努力をしたのだから、再び上昇させたくはない」

<2020年7月7日号掲載>

【関連記事】芝生の上でもソーシャルディスタンス......ニューヨークの新たな日常が始まる

【話題の記事】
あまりにも悲痛な事態を前に言葉を失うアメリカ社会
ニューヨーク当局が新型コロナ時代のセックス指針を公開「最も安全な相手は自分自身」
自殺かリンチか、差別に怒るアメリカで木に吊るされた黒人の遺体発見が相次ぐ
街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...

20200707issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏とゼレンスキー氏が「非常に生産的な」協議

ワールド

ローマ教皇の葬儀、20万人が最後の別れ トランプ氏

ビジネス

豊田織機が非上場化を検討、トヨタやグループ企業が出

ビジネス

日産、武漢工場の生産25年度中にも終了 中国事業の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口の中」を公開した女性、命を救ったものとは?
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 6
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 7
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 8
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 9
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 10
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初期に発見される
  • 3
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 4
    「生はちみつ」と「純粋はちみつ」は何が違うのか?.…
  • 5
    女性職員を毎日「ランチに誘う」...90歳の男性ボラン…
  • 6
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 7
    自宅の天井から「謎の物体」が...「これは何?」と投…
  • 8
    トランプ政権はナチスと類似?――「独裁者はまず大学…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中