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感染症対策WHO、複数の新型コロナウイルス治療薬に注目 ワクチン開発は難航と予測
世界保健機関(WHO)は12日、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬について、最も有望な4、5の候補薬に注目していると明らかにした。英キールで4月撮影(2020年 ロイター/CARL RECINE)
世界保健機関(WHO)は12日、 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬について、いくつかの治療薬には症状の深刻化の抑制、もしくは症状が継続する期間の短縮化に効果がある可能性があるとし、WHOとして最も有望な4、5の候補薬に注目していると明らかにした。
WHOのマーガレット・ハリス報道官は、「新型ウイルス(SARS─CoV2)の消滅や活動停止につながるものはまだ何も開発されていない」としながらも、「極めて初期の段階だが、症状の深刻化の抑制、もしくは症状が継続する期間の短縮化に効果があるいくつかの治療薬がある」と指摘。ただ「前向きなデータが得られているが、ある治療薬が他よりも優れていると100%の確信を持つためには一段のデータが必要だ」と述べた。
ハリス報道官は具体的な治療薬候補の名前は挙げなかったが、米製薬ギリアドの感染症治験薬「レムデシビル」の一定の効果が確認されている。
ハリス報道官はワクチンについては慎重な見方を表明。SARS─CoV2が属するコロナウイルスは全般的に「極めて扱いが難しい」ため、「ワクチン開発は難航する」と述べた。
WHOは4月、新型ウイルスのワクチン開発には少なくとも1年かかるとの見解を表明。開発は世界的に急ピッチで進められており、治験が始まったものも含めて現在100種類以上が開発されている。
感染拡大状況については、現時点では米州が感染拡大の「中心地」になっていると指摘。アフリカでも拡大しているとの認識を示した。