最新記事

韓国社会

過激演出で話題のドラマ、子役2人が問題行動で炎上 背景には韓国の国民性も?

2020年5月22日(金)21時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

7週連続で最高視聴率を更新し続けた大ヒット作『夫婦の世界』では、子役のトラブルも話題となった。뉴스1 연예TV / YouTube

<日本やアジアはもとよりNetflixなどで世界へ広がる韓流ドラマ。それだけに慢心をもつ若い俳優も>

5月16日、さまざまな話題を呼んだ韓国ドラマ『夫婦の世界』が最終回を迎えた。第1話は6.3%とごく普通の視聴率だったが、回を重ねるににつれ話題を呼び、最終回は28.4%(瞬間最高視聴率31.7%)と、同じケーブル局JTBCで一昨年放送され社会的な現象を呼んだ『SKYキャッスル』の記録を抜き去り、非地上波歴代最高視聴率を更新。JTBCとしても史上初となる7週連続視聴率新記録更新を打ち立てて幕を閉じた。

このドラマ『夫婦の世界』は、イギリスBBCの大人気ドラマ『女医フォスター 夫の情事、私の決断』の韓国リメイク版である。今Netflixで配信され世界的ヒットを飛ばしているドラマ『梨泰院クラス』の後番組として放送が始まった。不倫された妻が夫との離婚後に繰り広げる復讐劇で、その演出の過激さから、初回から6話まで、そして9話から最終話までをR-18指定されたことでも話題となった。

魅力はジェットコースターのようなストーリーの展開の早さ。裏切りに次ぐ裏切りに目が離せないと口コミで人気を呼び、さらに、主人公の女性が頭が良く地位もお金も手にしたいわゆる成功したキャラクターでありながら、夫から不倫という裏切りを受けて復讐するという設定が見る者を魅了しているようだ。

R-18指定されたドラマの子役が喫煙・飲酒

このように、今季一番のヒット作として話題を集めていた『夫婦の世界』だが、このドラマに出演していた2人の子役に関して、過去のSNS投稿が波紋を広げている。

今月10日、オンラインコミュニティーサイトに、『夫婦の世界』で主人公夫婦の息子の友人役で出演していた子役チョン・ジウォンのFacebookからキャプチャーされた写真が数枚投稿された。

そこには、チョン・ジウォンが友人ら数人とお酒を飲み、たばこを吸っている姿が写っている。ところが、彼は2004年生まれで、今年まだ16歳だ。未成年の喫煙・飲酒が明るみになるとたちまち炎上し、『夫婦の世界』の公式HPのコメント掲示板には、チョン・ジウォンのドラマ降板を要求する書き込みが多く寄せられるようになった。

翌日5月11日、チョン・ジウォンの所属事務所ダイン・エンターテインメントは、喫煙・飲酒の事実を認め「所属俳優の管理が不十分だったことを謝罪する」とともに、「出演は、もともとすでに放送終了している14話までで、それ以降は出演しない」「内部調査を進めている。状況を綿密に把握し、二度とこのようなことが起こらないように努める」と公式文書を発表した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ発表 初の実戦使用

ワールド

国際刑事裁判所、イスラエル首相らに逮捕状 戦争犯罪

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数

ビジネス

米国は以前よりインフレに脆弱=リッチモンド連銀総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 2
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 5
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 10
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中