最新記事

感染症

ドイツ内務省「中国が新型コロナウイルスめぐり好意的なコメント要請」

2020年4月28日(火)07時29分

中国の外交官がドイツの政府当局者に対し、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り中国に関して好意的なコメントを発するよう要請していたことがドイツ内務省の書簡で明らかになった。2018年5月撮影(2020年 ロイター/THOMAS PETER)

中国の外交官がドイツの政府当局者に対し、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り中国に関して好意的なコメントを発するよう要請していたことがドイツ内務省の書簡で明らかになった。

書簡は22日付で、中国外交官が新型ウイルス対応でドイツ政府に対しプラスのコメントを発するよう要請したかどうかを問う緑の党のマルガレーテ・バウゼ議員の質問に回答したもの。

ロイターが26日に入手した内務省の書簡は、「中国の新型ウイルス対応に関する公的な発言に影響を及ぼす目的で、中国の外交官らが個人的な接触を図ったことを独政府は認識している」とし、「独連邦政府はこうした要請には応じなかった」としている。

この件に関して26日現在、在ベルリン中国大使館からコメントは得られていない。

中国外務省はロイターの取材に対し27日、中国政府は自国民、および世界的な公衆衛生に対する責任を持って、新型ウイルスに対する国際的な取り組みに積極的に参加しているとし、「正義に基づくもので、称賛される必要はない」と表明。「中国は世界保健機関(WHO)、および他の国と透明で責任のある方法で情報を共有し、感染拡大防止と感染者の治療に関する経験を無条件で共有している」とした。

[ベルリン ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・中国・武漢市、新型コロナウイルス入院患者がゼロに 全員退院
・優等生シンガポールの感染者数が「東南アジア最悪」に転じた理由
・アメリカで相次ぐ病院閉鎖、コロナ患者は儲からない
・1月から中国をサイバー攻撃し、コロナの情報収集をしていた国


20200428issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ISM製造業景気指数、1月50.9に上昇 22年

ワールド

トランプ氏が政府系ファンド設立へ大統領令、Tikt

ワールド

OPECプラス、4月以降も現行の生産計画維持で一致

ビジネス

英の関税回避に含み、トランプ大統領 EUには強硬姿
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我との違い、危険なケースの見分け方とは?
  • 4
    メーガン妃からキャサリン妃への「同情発言」が話題…
  • 5
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 6
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 7
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    「103万円の壁」見直しではなく「壁なし税制」を...…
  • 10
    トランプ「関税戦争」を受け、大量の「金塊」がロン…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」を予防するだけじゃない!?「リンゴ酢」のすごい健康効果
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 8
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 9
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 10
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中