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中国コロナ第2波が中国とアフリカの友好に影を落とす理由
アフリカ系への露骨な差別が広がる(広州) BETSY JOLES/GETTY IMAGES
<新型コロナの逆輸入が懸念される中国で、国外渡航歴や感染者との濃厚接触がないアフリカ系住民が検査を強制されたり、14日間の隔離を強いられる露骨な差別が広がっている>
新型コロナウイルスの封じ込めに成功しつつある中国が、コロナ第2波に怯えている。国外からの感染の「輸入」、特にアフリカ諸国出身者からの感染拡大だ。
アフリカ諸国の外交官や報道、SNSなどの情報によると、広東省広州などで、アフリカ系住民への露骨な差別が広がっているという。ホテルから追い出される、逮捕される、パスポートを押収される、などの事例が報告されている。
さらにアフリカ系住民は、国外渡航歴や感染者との濃厚接触がないにもかかわらず、何度もウイルス検査を強制されたり、14日間の隔離を強いられたりしているという。だが中国当局は外国人への監視体制を強化しつつも、差別はないと否定している。
武漢でコロナ禍が猛威を振るっていた時期も、アフリカ諸国は中国政府の手腕を信じ、自国民を退避させるなどの手段は取らなかった。ここにきて噴出したアフリカ系差別は、中国・アフリカの友好関係にも影を落としている。
From thediplomat.com
<2020年4月28日号掲載>
【参考記事】中国、コロナ感染第二波を警戒
【参考記事】コロナに続くもう一つの危機──アフリカからのバッタ巨大群襲来
2020年4月28日号(4月21日発売)は「日本に迫る医療崩壊」特集。コロナ禍の欧州で起きた医療システムの崩壊を、感染者数の急増する日本が避ける方法は? ほか「ポスト・コロナの世界経済はこうなる」など新型コロナ関連記事も多数掲載。