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感染症対策オーストラリア、強制検疫を導入 帰国者の自主隔離確認に軍配備へ
オーストラリア政府は、新型コロナウイルス感染対策として、海外からの帰国者への強制検疫を導入するとともに、自主隔離対象者の状況を確認するために国防軍を配備する。写真はシドニーのオペラハウス前。26日撮影(2020年 ロイター/Loren Elliott)
オーストラリア政府は、新型コロナウイルス感染対策として、海外からの帰国者への強制検疫を導入するとともに、自主隔離対象者の状況を確認するために国防軍を動員する。
モリソン首相は27日のテレビ会見で、海外から航空機で到着した帰国者は到着地のホテルでの2週間の隔離が義務付けられると説明。これまで義務付けていた自宅での自主隔離措置から一段と厳格化させた。
首相は、同国で確認された新型コロナ感染者3000人あまりのうち、約3分の2を帰国者が占めており、「次第に帰国者のリスクが増している」と述べ、解消すべき「最大の課題」だとした。
オーストラリアはすでに、すべての外国人の入国を禁止している。
首相はまた、自宅での自主隔離を指示された人々がルールを守っているか確認するため国防軍を動員すると発表。街中に軍を派遣するのは異例の措置だ。
オーストラリアでの新型コロナによる死者は累計13人。同国全体での感染率は他の多くの国よりかなり低い。だが、当局は、とりわけ人口の集中するニューサウスウェールズ(NSW)州やビクトリア州における過去1週間での感染ペースの加速を懸念している。
政府のチーフメディカルオフィサーを務めるブレンダン・マーフィー氏は27日の会見で、公衆衛生の観点からは市中感染の急増を防ぐことが最優先だと発言。同じ会見で帰国者の扱いが最大の課題と述べた首相と異なる見解を示した。
モリソン政権は学校での授業を続けるべきとの立場で、欧州諸国のような全面的な移動制限には踏み込んでいない。
ただ、NSW州とビクトリア州の首相らは、必要に応じて制限を強化する用意があると表明している。
*内容を追加しました。
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