最新記事
感染症対策オーストラリア、韓国からの入国禁止 イタリアからの旅行者スクリーニング検査強化
オーストラリアのモリソン首相(写真)は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、韓国からの旅行者の入国を禁止するとともに、イタリアからの旅行者へのスクリーニング検査を強化する方針を明らかにした。写真はシドニーで2月撮影(2020年 ロイター/Loren Elliott)
オーストラリアのモリソン首相は5日、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、韓国からの旅行者の入国を禁止するとともに、イタリアからの旅行者へのスクリーニング検査を強化する方針を明らかにした。
中国本土とイランからの旅行者への入国禁止措置も延長する。
モリソン首相は、キャンベラで記者団に対し「最善の予防策で、感染ペースを鈍化させることが可能になる」と語った。
オーストラリアは新型ウイルスの感染拡大阻止に向け、最も早い段階で徹底した対策を打ち出した国の1つ。中国本土からの外国人の入国は1カ月以上前から制限している。
今回の追加措置により、過去2週間以内に中国、イラン、韓国に滞在していた外国人はオーストラリアへの入国を拒否される。
オーストラリア国民および居住者は対象外となるが、帰国後2週間にわたる自主隔離を義務付けられる。
モリソン首相は、入国禁止措置は1週間ごとに見直すと述べた。
ハント保健相によると、オーストラリアでこれまでに53人の感染が確認されている。
入国禁止措置はオーストラリア経済の重しとなる見通し。
豪財務省は5日、新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年第1・四半期の国内経済成長率が少なくとも0.5%ポイント下押しされるとの見通しを示した。
*内容を追加しました。
【関連記事】
・新型コロナウイルス致死率3.4% WHO、東京五輪巡りIOCと協議
・イタリア、新型コロナウイルス感染止まらず 死者27人増・感染者2500人超に
・アメリカの新型コロナウイルス感染増加 日本などへの渡航制限強化の可能性も
2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。